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Free Radical Research(フリーラジカルリサーチ)2010 Jan;44(1):101-7.

メチルグリオキサールは、大動脈内皮細胞の細胞内酸化ストレスを増大する

メチルグリオキサール(MGO)は、解糖系における非酵素的代謝物であり、その濃度は糖尿病や腎不全患者において血液や組織中で上昇している。MGOはROS(活性酸素種)を介して組織傷害を誘導しているとされているがメカニズムは不明である。この研究においてMGOの傷害活性を調べた。ヒト大動脈内皮細胞を連続灌流リアルタイム蛍光顕微鏡で調べた。細胞内ROSの上昇を蛍光指示薬5,6クロロメチル-2’7-ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテートアセチルエステル(DCFH-DA)で測定した。MGOの添加により濃度依存的に且つ急速にROSが上昇した。そのDCFの増大は、スーパーオキシドアニオン消去剤と膜透過性カタラーゼの前処理により完全に消去されたことから、MGOはスーパーオキシドを誘導していることを示している。この増大は、2-テノイルトリフルオロアセトンまたはカルボニルシアニド3-クロロフェニルヒドラゾンにより完全に阻害され、NメチルLアルギニンにより部分的に阻害された。これらのデータにより、MGOはヒト内皮細胞中のミトコンドリアからのスーパーオキシドの産生を刺激し、また一酸化窒素合成酵素を部分的に刺激することが示唆された。

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