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第68回日本透析医学会学術集会・総会においてランチョンセミナー共催総勢360名以上が参加 次世代透析への期待が高まる~電解水透析への移行経験や透析生体適合性の課題などについて講演~

当社は、2023年6月16日(金)~18日(日)に開催された「第68回日本透析医学会学術集会・総会」(会場:神戸国際会議場、兵庫県神戸市)において、ブース出展及び日本トリム共催のランチョンセミナー「電解水透析~New Discovery~」を実施いたしました。
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6月17日(土)に実施した日本トリム共催のランチョンセミナーでは、「電解水透析への移行経験 ~導入の経緯、現況と今後の期待~」、「透析生体適合性の課題 ~Neutrophil matters?~」と題して2つの講演が行われました。当日は、医師や臨床工学技士など透析治療に関わる総勢360名以上が出席し、水素濃度や長時間透析における電解水透析の効果について質問があがるなど、大盛況のうちに終わりました。出展ブースを含めた来訪者アンケートによると、約9割の人が電解水透析に興味をもったと答えるなど、電解水透析への関心の高さが窺えました。
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「電解水透析への移行経験 ~導入の経緯、現況と今後の期待~」では、2022年5月から電解水透析を導入いただいている医療法人鉄蕉会 亀田総合病院の泌尿器科部長・透析センター長 久慈 弘士先生に講演いただきました。久慈先生によると、電解水透析を導入してから粗死亡率が過去最低となる4.2%に下がり、倦怠感も導入前に比べると有意に低下しているということでした。
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「透析生体適合性の課題 ~Neutrophil matters?~」では、電解水透析研究会の理事長であり、電解水透析の第一人者ともいえる聖路加国際病院 腎センター長・腎臓内科部長の中山 昌明先生が講演しました。中山先生は、透析治療による自己免疫傷害に対する解決策として電解水透析による生体適合性の向上を示唆されました。
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ランチョンセミナー

展示ブースㅤㅤ

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日本透析医学会は1968年に任意学術団体の人工透析研究会として発足し、透析療法を中心とした血液浄化療法に関する学術の発展に寄与することを目的として活動しています。学術集会では、例年多くの透析医療に関わる専門職・研究者・企業の方々が一堂に集い、議論・意見の交換がなされています。また、透析医療・医学についての最新の情報・知識を収集できる場でもあります。今年は、「知行合一 技術の実装と知識の実践」をテーマに開催されました。

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展示ブースについて
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期間中に出展したブースでは、電解水透析の仕組みなどに関するパネル展示とともに、ブースを訪れた方へパンフレットをお渡ししながら説明を行いました。既存装置の入替えや病院の新設・移転を考えている関係者の他、新しく透析治療を始める医療従事者などが訪れました。来訪者からは、「最近、電解水透析という言葉をよく耳にするようになったけど、通常の透析と比べて何が違うの?」などの質問が多くありました。

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日本トリムランチョンセミナー 講演概要
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日時:2023年6月17日(土)12:20~13:20
会場:第13会場(神戸国際会議場3F)
タイトル:電解水透析~New Discovery~
内容:
講演1「電解水透析への移行経験 ~導入の経緯、現況と今後の期待~」
座長: 医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 病院長 小林 修三 先生
演者: 医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 泌尿器科部長・透析センター長 久慈 弘士 先生
講演内容:
1994年に設立された医療施設を評価する非営利組織のJCI認証を日本で最初に取得した亀田総合病院で電解水透析RO装置を導入したのは、久慈先生自身が安房地域医療センターで電解水透析個人用RO装置を使用したすべての患者で倦怠感が改善した経験を持っていたことが動機づけになったということでした。
実際に、亀田総合病院でも電解水透析導入後の倦怠感軽減や使用薬剤の減少が確認できたことを報告されました。

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講演2「透析生体適合性の課題 ~Neutrophil matters?~」
座長: 大阪市立大学(大阪公立大学)名誉教授 特定医療法人仁真会 白鷺病院 西澤 良記 先生
演者: 聖路加国際病院 腎センター長・腎臓内科部長 中山 昌明 先生
講演内容:
透析システムの生体適合性は未だ解決されていない課題であると問題提起された後、電解水の生体適合性や集積した電解水透析を受けている患者の特性、透析状況、合併症などのデータを紹介され、電解水透析システムは生体適合性向上に資する可能性があることを示唆されました。
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※講演の内容は日本トリムの公式Youtubeアカウントでも見ることができます
 https://youtu.be/BCev2u1QReU

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■電解水透析®とは
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腎不全患者の治療に用いられる血液透析は、水を大量に使用する治療法で1回あたり約120リットルの水を使用します。日本トリムではこの「水」に着目し、抗酸化性を持つ「水素(H2)」が含まれた電解水素水を透析液の希釈水に応用することを、東北大学をはじめとした研究機関との産学共同研究で推進してまいりました。

日本では世界トップクラスの透析治療が行われていますが、それでも透析患者の平均余命は一般人の約半分と言われており、その死亡原因は心脳血管死(心不全、脳血管障害、心筋梗塞)が31.5%(*)と最多です。その原因として、治療中に発生する酸化ストレスや炎症が関与し、動脈硬化を促進していると考えられています。この酸化ストレスや炎症を抗酸化性がある水素(H2)の作用により抑制し、透析患者の方々のQOL(生活の質)向上に貢献することを目指しているのが「電解水透析®」です。電解水透析®は、次世代の新規治療法として注目されています。

当社ではこの電解水透析®システムを2011年より製造販売し、2020年には、医療機関からの製品導入の多くの要望に応え、導入を加速するため、標準化タイプの「電解水透析多人数用装置」を発売しております。現在、日本では32施設(2023年7月6日現在)の透析施設、計961床で導入されています。
(*)日本透析医学会2021末統計調査「わが国の慢性透析療法の現況」より
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電解水透析システムフローチャート

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一般的な「血液透析」では、尿毒素に汚染された血液を体外に導き、人工腎臓とも呼ばれるダイアライザーにその一定量の血液を送り、「老廃物除去」「電解質補正」「過剰水分除去」を行い、血液をきれいにして体内に戻す方法がとられています。

透析液は透析液原液または粉末を透析用水で希釈して作られます。従来の透析と電解水透析の違いは、後者では「電解RO水」を希釈水として使用している点にあります。この電解RO水は、水素を含む電解陰極水をRO処理して作られるものです。これにより、電解水透析®システムで生成される透析用水や透析液には、一定の水素が溶存するユニークな特性が付加されます。

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ご参考:代表的な電解水透析®に関する掲載論文
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(1)Renal Replacement Therapy (2016) 2 23(総説論文)
「抗酸化療法としての水素分子:血液透析への臨床応用と展望」
 URL:https://www.nihon-trim.co.jp/news/1554/

(2)Scientific Reports (2018) Jan 10;8(1):254 (5年間の前向き観察調査)
「電解水透析は血液透析患者の死亡・心脳血管合併症発症リスクを41%低減」
URL:https://www.nihon-trim.co.jp/research/1048/

(3) Renal Replacement Therapy (2021) 7:58
「電解水透析で重度の透析関連疲労感をほぼ消失」
URL:https://www.nihon-trim.co.jp/research/3829/

(4) Renal Replacement Therapy (2022) 8:32
「電解水透析により重度疲労感低減作用を確認、且つその作用を高める要因を発見」
 URL:https://www.nihon-trim.co.jp/research/4257/


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