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BMC Proceedings(ビーエムシー プロシーディングス)2011,5(Suppl 8):P69

電解還元水と分子状水素とPtナノ粒子を含むそのモデル水の神経保護効果

ヒトの脳は人体の中で最もエネルギーを消費している組織である。体重の僅か2%を占めるのにも関わらず、体全体の酸素消費は20%であり、また全グルコース消費量の25%を占める。そのことにより脳は、好気性呼吸の副産物である活性酸素種(ROS)に対して人体の中の最も脆弱な部分であると考えられる。酸化ストレスは、アルツハイマー病やパーキンソン病等の脳機能障害性疾患に直接的に関係している。電解還元水(ERW)は、多量の分子状水素と少量の白金ナノ粒子を含む機能性飲用水である。ERWはROSを消去し、DNAを酸化損傷から保護することが知られている。我々は、ERWはROSを消去することによってCelegans(線虫)寿命を延ばすことを示した。分子状水素はROSを消去し酸化ストレスから脳を保護する。Ptナノ粒子はまた新しいタイプの多機能ROS消去剤である。ERWはH2O2前処理による細胞死を減少させた。ERWはまた細胞内ROSを消去し、ROSによる誘導されたATP産生やミトコンドリア膜電位の減少を防御した。我々はまた分子状水素とPtナノコロイドの神経保護作用を調べたところ、分子状水素、Ptナノ粒子両方ともERWの神経保護作用に寄与することを示した。これらの結果は、ERWは酸化ストレス誘導のヒトの神経変性疾患の予防また軽減に有用であることを示唆している。

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