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体と水の関係 体の水分量と1日の水の出入り

水がなくては生きていくことができないということは、よく知られています。では、具体的にどのくらいの水を飲む必要があるのでしょうか。

水の大切さを知るためには、まず、私たちの体のどのくらいを水が占め、どんなふうに出入りしているのかということを知っておくことが大切。そこでここではまず、体と水の基本的な関係について見ておきたいと思います。

体の水分量はどのくらい?

 体の水分量は60%!

成人の平均的な体の水分量は、およそ60%と言われています。体の大部分を水が占めているということが分かります。さらに体の水分量は、年齢や性別、体のパーツによっても変わります。

  • 新生児は約90%、高齢者では約50%と、水分量は加齢と共に減少する
  • 血液は90%、脳では80%、皮膚や筋肉では70%、脂肪は10~30%ほどが水
  • 男性と女性では、男性の方が水分量が多い
  • 痩せ型の人と肥満気味の人とでは、痩せ型の人の方が水分量の割合が多い

体内の水の役割

では、体のこれだけの割合を占める水は、どのような役割を担っているのでしょうか?ここでは、大きく分けて3つの役割について見ておきたいと思います。

・血液として酸素や栄養素を運び、老廃物を集める

血液は、その約90%が水。水に乗せて必要な栄養素や酸素を体のすみずみに運び、同時に老廃物を集めて腎臓へ送るという大切な役割を担っているのです。

いわゆる「ドロドロ血」にも水分不足が関係していることがあり、水分不足が脳梗塞などの原因になるとして危険視されています。

・尿として老廃物を体外へ排出する

血液によって運ばれた老廃物は、腎臓で多量の水と共にろ過されて尿として体の外へ排出されます。腎臓は体の水分量を調整する機能も備えており、体内の水分量が低下すれば、尿の量を少なくします。

しかし尿量が減少すると老廃物が体内に溜まりやすくなりますから、きちんと体の水分量を保ち、老廃物が尿として排出されるようにしておく必要があります。

・汗を出して体温を調節する

体内の水のもう一つの役割が、汗。

私たちは外気温が高いときなどに汗をかきますが、これは汗として水分が蒸発するときに体の熱を奪い、体温を下げるため。逆に体の水分量が減少すると、体は水分量を保つために汗を出すのをやめてしまい、それによって体温が上昇して体調不良を起こすことになります。

体内における水の役割は、いずれも、私たちが健康を維持するのはもちろん、生きていく上で欠かすことができないものです。体の水分量を保つことがどれだけ大切なことか分かります。

<参考>

「『健康のため水を飲もう』推進運動」厚生労働省  http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html

体から出ていく水

体の中の水は私たちが生きている間、常に出入りしています。ではまず一日のうちにどれだけの水が体の外に出ているのか、見てみます。

尿

先にも述べたように、血液によって集められた老廃物は尿として体の外に排出されます。 1日に出る尿の量は1.0~1.5リットル程度と言われています。1回あたりの尿量は200~400ミリリットル程度、回数は1日5~7回程度が平均的です。

腎臓には水分を多く摂取したときには尿の量を多くし、水分が不足気味のときには尿の量を減らす機能があり、体の水分量を保っています。

尿のほかに、便の中にも100ミリリットルほどの水が含まれています。

不感蒸泄

尿のように分かりやすい形ではなく、目に見えない形でも体の水は失われています。それが、「不感蒸泄」と呼ばれるものです。

具体的には、呼吸をしているときに水蒸気として吐き出されたり、皮膚の表面から蒸発したりしている水です。これらを合わせると、1日のうちにおよそ1,000ミリリットルもの水が失われていると言われています。

尿と同じように、目に見える形で失われる水に「汗」があります。

汗は体温を調節するためになくてはならないものです。汗をかくことで水分を蒸発させて体の熱を放出し、上昇した体温を適切な温度に戻しているのです。

気温が高い日やスポーツをしているときなどは、より多くの汗を出すことで体温の急激な上昇を防ぐ機能が働いています。1時間程度の激しい運動をした場合には、1,000ミリリットルほどの汗をかくこともあるそうです

一日に出ていく水の量は?

では、今まで見てきたものを合わせて、私たちの体からは一日のうちにどれくらいの水が 出ていることになるのでしょうか?

  • 尿:1,200ミリリットル程度
  • 便:100ミリリットル程度
  • 不感蒸泄:1,000ミリリットル程度

つまり、運動をしなかったり、特別に気温が高かったりしない場合でも、私たちは一日におよそ2300ミリリットルの水分を失っているということになります。

ここにさらに汗が加われば、3000ミリリットルもの水分が体から失われることもあるのです。ペットボトルの水と比べてみても、その量がかなりのものであることが分かります。

体に取り入れる水

体から出ていく水に対して、体に入れる水もあります。続いては、その具体的な方法と量について見てみましょう。

食事

まず私たちは、一日に三度の食事から水分を得ています。

味噌汁などはイメージしやすいかもしれませんが、肉や魚でもその60~70%が水分、野菜類や果物類なら90%ほどが水分であると言われています。

私たちが一日の食事から得ている水分量は平均800~1000ミリリットル。 野菜類や豆腐などを献立に増やすことで、さらに多くの水分の摂取が期待できるようになります。

代謝水

私たちが体に取り入れる水には、「代謝水」と呼ばれるものもあります。

代謝水とは、摂取した食べ物が体内で分解されるときに発生する水のこと。脂肪などが体内で燃焼した後にできるもので、「燃焼水」などとも呼ばれます。

この量が一日あたりおよそ300ミリリットルと言われています。

一日に必要な飲み水は?

最後に、私たちが一日に飲む水について。どのくらいの量の水を飲めば、体の水分量をきちんと保つことができるのでしょうか?

  • 食事:およそ 800~1,000ミリリットル
  • 代謝水:およそ300ミリリットル

この2つで、私たちはおよそ1,100~1,300ミリリットルの水を補給していることになります。

一日に体から出ていく水の量は、平常時でおよそ2,300ミリリットル。ですから、失われた水の分をきちんと補給するためには、あと1,000~1,200ミリリットルほどの水を飲む必要があります。

もちろん、運動をしているときや気温が高いときなどは汗としてさらに水分が出ているわけですから、より多くの水を飲むことが必要です。

まとめ

それでは最後に、体の水分と、一日の水の出入りについてまとめておきます。

・人間の体の水分量は、およそ60%

・一日に出ていく水の量

└尿:およそ1,200ミリリットル

└便:およそ100ミリリットル

└不感蒸泄:およそ1,000ミリリットル

合計:およそ2,300ミリリットル

・一日に取り入れる水の量

└食事:およそ800~1.000ミリリットル

└代謝水:およそ300ミリリットル

└飲み水:およそ1,000~1,200ミリリットル

合計:およそ2,300ミリリットル

<参考文献>

「『健康のため水を飲もう』推進運動」厚生労働省  http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html