ウォーターサーバーのボトル ガロンボトルとワンウェイボトルの比較 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

ウォーターサーバーのボトル ガロンボトルとワンウェイボトルの比較

毎日使う水にこだわりたいという方から注目を集めている、ウォーターサーバー。本体の大きさやデザイン、水の種類、コストなど、様々なポイントからサーバー選びを楽しんでいる方が多いと思います。

さらにもう一つ、ウォーターサーバーを選ぶ際のチェックポイントとなるのが、ボトルの種類。水の入っているボトルの種類によって、見た目や処理方法、コストなど、様々な違いが生まれるのです。

ウォーターサーバーのボトルとして現在使われているのは、主に「ガロンボトル」と「ワンウェイボトル」の2種類。ここではこの2つのタイプのボトルについて、その特徴やメリット・デメリットなどをご紹介していきたいと思います。

ウォーターサーバーのガロンボトル

ガロンボトルとは

ウォーターサーバーで比較的古くから用いられているのが、「ガロンボトル」と呼ばれるタイプです。

「ガロン」とは容積の単位で、アメリカでは1ガロン=約3.785リットル。そのため12L入りボトルを「3ガロンボトル」と呼ぶこともあります。

硬質プラスチックでできているものが多く、容器は押してもほとんど変形しません。通常はサーバーの上部に逆さまにして取り付けられます。水をくみ出すときに、内部にボコッと空気が入るのが特徴的です。

ガロンボトルの空き容器は、業者が回収し、洗浄して再利用されます。そのため「リターナブルボトル」とも呼ばれています。

ガロンボトルのメリット

ガロンボトルには、以下のようなメリットがあります。

・ゴミ出しの必要がない

ガロンボトルは業者によって回収・再利用されるので、ゴミを出す手間が省けます。また繰り返し利用されるため環境に優しいボトルであるとも言えます。

・見た目

水が減るごとに潰れていくワンウェイボトルに比べて、最後まで形状が保たれるガロンボトルの方がインテリアとしての見た目が好ましいという声も聞かれます。

また、水の残量が一目でわかるというのも特徴です。

ガロンボトルのデメリット

一方ガロンボトルのデメリットとしては次のようなものが挙げられます。

・空き容器が溜まる

ガロンボトルは空き容器をゴミとして出す必要はありませんが、業者が回収してくれるまでは自宅に保管しておかなければなりません。

ボトルは通常容量12Lと大きく、また小さく潰すことができないので、結構なスペースが必要になります。

一部メーカーでは使用前・後のボトルを保管するラックが用意されているようです。

・素材の安全性

多くのガロンボトルは、使い易さだけでなく、安心・安全に使用されることを前提に設計されています。しかし、ガロンボトルに使用されているポリカーボネート樹脂から、環境ホルモンであるビスフェノールAという物質が溶出する可能性があることがしばしば指摘されます。

この物質は人が摂取すると健康を害する恐れがあると言われることがあり、食品衛生法により容器からの溶出量は2.5ppm以下との制限が設けられています。

ただし実際にガロンボトルからビスフェノールAの溶出があるのか、人体にどのような影響があるのかということについて、現段階ではっきりとわかっているわけではありません。気になる方は一度メーカーへ確認してみることをおすすめします。

ウォーターサーバーのワンウェイボトル

ワンウェイボトルとは

ウォーターサーバーのボトルとしては、ワンウェイボトルと呼ばれるものもあります。ワンウェイ、つまり1回使い切りタイプ。「使い捨てボトル」とも呼ばれています。

市販のペットボトルと同じPET樹脂でできており、ガロンボトルよりも軟らかいです。空容器は小さくたたみ、資源ゴミなどとして処分します。

中の水が減るごとに容器が小さく潰れていくため、ガロンボトルのように機器の上部にそのまま突出させるのではなく、ボトルの外側をカバーなどで覆うのが一般的です。

ウォーターサーバーのボトルとしては比較的新しいタイプで、最近では主流となっているようです。

ワンウェイボトルのメリット

ワンウェイボトルには、以下のようなメリットがあります。

・衛生的

ワンウェイタイプはその都度新しい容器が使われることから衛生的であるとされています。

またガロンボトルと異なり内部に空気が入らないので、雑菌の繁殖を抑えることができると言われています。(ただし完全な真空状態を保つことができるわけではありません。)

・空き容器が溜まらない

ワンウェイボトルの場合、空き容器は小さく潰して資源ごみとして廃棄できるので、ガロンボトルのように大きな空き容器が溜まるといったことはありません。

ワンウェイボトルのデメリット

一方デメリットとしては次のような点が挙げられています。

・ゴミを出す手間がかかる

メリットと表裏一体ですが、ワンウェイボトルは空き容器をゴミとして出す必要があります。

多くは資源ゴミとしてリサイクルされるので環境への負荷はそれほどかかりませんが、ゴミ出しの手間が気になるという声はあるようです。

・価格が高い

水の価格はメーカーや種類によっても異なりますが、一般的にガロンボトルタイプよりもワンウェイタイプの方が価格はやや高めだと言われています。

その他のボトル

ウォーターサーバーのボトルとしてはガロンボトルとワンウェイボトルの2つが現在のところ主流です。しかしこの2つ以外にも、様々なタイプのボトルが使われ始めています。

その一つが、ビニール素材のパック。コックなどが付いたパックを直接機器にセットして使うものや、パックが段ボール箱などに入れられており、 箱ごと機器にセットして使うものなどがあります。

このタイプの最大の特徴は、ゴミの容量が少なくて済むということ。PET樹脂素材のワンウェイボトルと比べても、より小さく折りたたんで捨てることが可能です。

また内部に空気が入ることはほとんどなく、衛生的であるとも言われています。

一方でビニール素材の容器は紫外線や湿気による品質の劣化や、ニオイ移りなどが懸念されており、保管の仕方には注意する必要があります。

このタイプの容器を導入しているウォーターサーバーはまだ少ないですが、今後普及していくかもしれません。

まとめ

それでは最後に、ウォーターサーバーのボトルの種類とその特徴についてまとめておきたいと思います。

ガロンボトル ・空き容器は再利用可能なため、ゴミが出ず、環境にも優しい
・内部への空気の侵入と、素材の安全性の問題がしばしば挙げられる
ワンウェイボトル ・1回使い切りタイプで、空気の侵入も少ないため衛生的である
・資源ゴミとして出す手間が必要
その他(ビニールパック) ・内部への空気の侵入がほとんどなく、ゴミの容量ももっとも少ない
・導入しているサーバーが少ない

<参考文献>
一般社団法人日本宅配水&サーバー協会
(http://www.jdsa-net.org/)
「ビスフェノールAについてのQ&A」厚生労働省
(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html)