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ペットボトルって何からできている?その種類や特長を知ろう

誰もが知っている身近な容器といえば、まず最初に挙げられるのがペットボトルではないでしょうか。皆さんは、この容器が一体何からつくられているかをご存知ですか?日々の生活の中で多くの人が使用している容器であるにもかかわらず、原料や種類・特長などについてはあまりよく知られていません。

今回はリサイクルやSDGsの話題を踏まえながら、ペットボトルの特長や種類についてご説明をしていきます。

ペットボトルの原料

ペットボトルは「ポリエチレンテレフタレート」という名のプラスチックからつくられる容器の一種です。

プラスチックの種類はたくさんありますが、代表的なものとしては「ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ナイロン・ポリエステル」などが挙げられ、このうちペットボトルはポリエステル系の「ポリエチレンテレフタレート」という石油樹脂からつくられています。ポリエステル系ですので、素材としてはYシャツなどに使用されるポリエステル繊維と同じ物質になります。

ポリエチレンテレフタレートは、英語で「Poly Ethylene Terephthalate」と表記され、その頭文字をとって「PET:ペット」と一般的には呼ばれています(以下「PET」という)。

このPETは原料をさかのぼると「石油」になります。石油を精製することで「ナフサ」をつくり、ナフサを熱分解して「キシレン」と「エチレン」を得ます。更にそこから「テレフタル酸」と「エチレングリコール」を生成し、最後にこの二つを化学反応(縮合重合)させることでPETという石油樹脂が誕生するのです。

【石油からPETまでの過程】

石油→ナフサ→キシレン→テレフタル酸
       エチレン→エチレングリコール

テレフタル酸 + エチレングリコール = PET(ポリエチレンテレフタレート)

ペットボトルの製造

原料であるPETを使ってペットボトルをつくるには多くのチェックや工程を経ることになりますが、まずはプリフォーム(小さい試験管のような形をしたペットボトルの原型)をつくることから始まります。

大きな流れとしては次のようなものになります。

①溶かしたPETを「プリフォーム金型」に圧力をかけながら流し込む
②冷却することで形づけし、その後、プリフォーム金型から取り出す
③取り出したプリフォームを約100℃で加熱する
④加熱によって変形しやすくなったプリフォームを「ボトル金型」に入れる
⑤側面に沢山の空気噴出口をもつ特殊な棒を使って押し込み、タテに伸ばす
⑥縦長になったプリフォームに空気を入れて膨らませる
⑦冷却することで形づけし、その後、ボトル金型から取り出して完成

ペットボトルの種類

ペットボトルは、ミネラルウォーター・お茶・ジュースといった清涼飲料商品に多く使用されています。しかし、このような飲料に対し、同じ種類のペットボトルを一律に使用しているわけではありません。飲料の種類や状態によって、適切な種類のペットボトルが使用されているのです。

飲料用ペットボトルの種類は「炭酸系」と「非炭酸系」に大別され、そこからさらに「耐圧用・耐熱用・耐熱圧用・無菌充填用」といった種類に小別されます。

【炭酸系】

  • 耐圧用ペットボトル

  ・口部の色(透明)・底部の形(花弁型:ペタロイド型)
  ・炭酸系飲料を低温で充填&密封。内圧が発生するため耐圧性が要求される
  ・内圧による膨張で容器が転倒しないよう、底部は花弁型になっている

  • 耐熱圧用ペットボトル

  ・口部の色(白色)・底部の形(花弁型:ペタロイド型)
  ・果汁入り炭酸系飲料を充填&密封し、熱水シャワーにて熱殺菌するためのもの
  ・上記のような耐圧性に加え、耐熱性も要求される

【非炭酸系】

  • 耐熱用ペットボトル

  ・口部の色(白色)・底部の形(凹型)
  ・高温の飲料を充填した後、キャップで密封して冷却する
  ・耐熱性だけではなく、冷却後の負圧に対する耐性も要求される

  • 無菌充填用ペットボトル

  ・口部の色(透明)・底部の形(凹型)
  ・殺菌済み容器に殺菌済み飲料を常温充填して、殺菌済みのキャップを取付け密封する

ペットボトルは、上記の他にも「醤油・みりん・ドレッシング」といった調味料類や、「ワイン・日本酒・焼酎」といった酒類などにも使われています。また、大型のペットボトルには、持ち運びがしやすいよう「取っ手(把手)」がついてあるものもあります。

ペットボトルの特長

ペットボトルが普及した理由は、その汎用性の高さにあると言えるでしょう。

具体的には次のような特長が挙げられます。

・リサイクルできるため、環境にやさしい
・軽くて持ち運びやすく、取り扱いもラク(同容量のガラス瓶と比べると約1/7~1/10の重量)
・加工しやすいため、デザインやサイズが豊富
・何度でもキャップできる再栓性(リキャップ性)があり、携帯にも便利
・食品衛生法の規格や業界の自主規制基準にも適合しているため衛生的
・衝撃に強く、落しても割れにくい
・透明度が高く光沢もある為、見た目が美しい。また、内容物の量や状態も一目でわかる

これらの特長を見直してみると、社会におけるペットボトルの役割はとても大きく、その有用性にもあらためて気づかされますね。

ペットボトルのリサイクル

上記「ペットボトルの製造」の項でもお話したように、ペットボトルは熱すると溶け、色々なモノに形を変えられるといった特性があります。その特性を活かすことでリサイクルが実現し、循環型社会にも大きく貢献しています。

リサイクルの種類としては「水平リサイクル」と「カスケードサイクル」の2つに大別されます。

  • 水平リサイクル

  ・使用済みペットボトルをまた同じペットボトルにリサイクルする
  ・「ホリゾンタルリサイクル」や「ボトルtoボトル」と呼ばれることもある

  • カスケードリサイクル

  ・使用済みペットボトルを前とは別の製品にリサイクルする
  ・食品パック・衣類・カーテン・カーペットなど

このようなリサイクルをすることで、廃棄処分によって発生するCO2を大きく削減することができます。もちろん、リサイクルをする段階でもCO2はいくらか発生しますが、新しい化石燃料を使ってペットボトルをつくる場合に比べるとCO2の発生量が少ないため、全体的に大幅なCO2削減へとつながるのです。

こういったリサイクルに対する私たち一人ひとりの取り組みとしては、ゴミ出しの際にちょっとした手間を惜しまないようにすることです。具体的には次のような取り組みが、リサイクルに貢献することになります。

①キャップをとる(キャップはPETではなく、ポリプロピレンやポリエチレン等のため)
②ラベルをはがす(ラベルはPETではなく、ポリプロピレンやポリスチレン等のため)
③汚れをすすぐ(飲み残しはもちろんのこと、タバコの吸い殻などは入れないこと)
④横につぶして小さくする(提灯型ではなく、するめ型に潰す)

※.①③はどの地域でも共通ですが、②④は地域によってルール化されていない場合もあります。

また、私たちがペットボトルをリサイクルに出す場合に注意しておかなければならないことがあります。それは、「容器包装リサイクル法」における「ペットボトル」の定義です。本来ペットボトルとはPETを原材料とするボトルのことでしたが、「容器包装リサイクル法」においては、飲料(果汁飲料を含む清涼飲料・酒類・牛乳・乳飲料等)、特定調味料(しょうゆ・めんつゆ等のしょうゆ加工品・アルコール発酵調味料・みりん風調味料・食酢・調味酢・ノンオイルドレッシング)を「PETボトル」とし、それ以外は「プラスチック扱い」となっています。食用油や洗剤用のペットボトルは洗浄処理が難しく、一緒にリサイクルすることができないからです。ですので、同じペットボトルでも目印(識別表示マーク)をよく確認した上で、正しく分別するようにしましょう。

識別表示マーク

※資源ごみは、それぞれの地域が定めたルールを守って出すようにしましょう。

SDGsにおける取り組み

リサイクルの話題と強い関連性をもつものとして、「SDGs(エスディージーズ)」があります。

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、日本では「持続可能な開発目標」と訳されています。これは戦争や貧困、資源や産業など地球レベルでの改善をはかり、より良い社会を築くための17の大きな目標のことで、2015年9月の国連サミットで採択された国際目標です。

「ペットボトルのリサイクル」という話題は、紙やアルミといった他の資源と同様にSDGsの目標(目標12:つくる責任 つかう責任)に含まれており、近年では多くの企業がSDGsの一環として、積極的な取り組みを見せています。

その一つとして、サントリーホールディングスでは「100%植物由来のペットボトル」の開発に成功し、それを従来のペットボトルの代替容器として導入していくことを発表しています。この容器には、マツからつくられるウッドチップや砂糖を精製する際にでる廃糖蜜など、本来は捨てられてしまうものを原料として使用しているため、地球環境にも大きく貢献しています。

このような取り組みは、日本国内のみならず海外でも積極的に進められており、ニュース等でも多くとりあげられています。また、ペットボトルやリサイクル関連の話題は、他のSDGsの目標とも繋がっており、気候変動・海洋資源・陸上ゴミ問題などのセミナーでも、しばしば登場することがあります。そのため、マイボトルを持参するなどしてペットボトルそのものの使用を減らすこともSDGsの取り組みに繋がります。

さいごに

私たちにとってペットボトルの有用性は高くとても身近なものです。たとえば、市販の清涼飲料水のすべてが缶飲料やビン飲料だけになってしまうと、私たちはとても困ることになるでしょう。また、非常用飲料水や飲料品流通の観点においても、ペットボトルはなくてはならない存在です。

ただし、ペットボトルの原料である石油は「枯渇性資源」です。前述の通り、資源有効活用の観点から出来るだけ使用は減らし、更にゴミ出しの際は、工場できちんとリサイクルがされるよう、地域のルールに従った正しい分別を心掛けましょう。

                                                      <参考文献>
経済産業省「三菱商事株式会社配布資料:ポリエステル・PX(パラキシレン)に見る石油化学の成長性」
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/sekiyu_sangyo/pdf/001_08_00.pdf)
PETボトルリサイクル推進協議会「PETボトルのできるまで」
(https://www.petbottle-rec.gr.jp/basic/made.html)
PETボトルリサイクル推進協議会「PETボトルの種類」
(https://www.petbottle-rec.gr.jp/more/kind.html)
PETボトルリサイクル推進協議会「PETボトルの基礎知識|PETボトルの安全性」
(https://www.petbottle-rec.gr.jp/basic/safe.html)
PETボトルリサイクル推進協議会「指定ペットボトル」
(https://www.petbottle-rec.gr.jp/more/specify_pet.html)
北海道コカ・コーラボトリング株式会社「容器の2030年ビジョン」
(https://www.hokkaido.ccbc.co.jp/pdf/csr/2021/csrreport202108.pdf)
日本化粧品技術者会「再資源化」
(https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_detail/632)
外務省「SDGsとは?」
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html)
食品産業新聞社「サントリー“植物由来原料100%”のペットボトル開発、非可食ウッドチップ使用の試作品完成」
(https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2021/12/2021-1206-1703-16.html)