世界の水資源問題の現状とは?水不足解消が期待される取り組みも紹介 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム 世界の水資源問題の現状とは?水不足解消が期待される取り組みも紹介 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ – 日本トリム
水と健康の情報メディア
電解水素水の日本トリム ミズラボ 水と環境 SDGs 世界の水資源問題の現状とは?水不足解消が期待される取り組みも紹介

世界の水資源問題の現状とは?水不足解消が期待される取り組みも紹介

日本では「飲み水に困る」という事態は少ないですが、世界では水不足が深刻化し、当たり前に清潔な水が確保できない地域もあります。水不足が原因で紛争が起こる場合もあり、世界の水不足問題の解決が急がれています。

ここでは、地球上の水資源の現状を説明したうえで、水不足が深刻化する理由や水不足の解消に向けた取り組みを紹介します。

世界の水不足の現状を知っていますか? 

2021年3月におこなったミズラボ編集部の独自調査によると、20代以上の男女30人のうち「世界の水不足の現状を知っている」と回答した人の割合は、36.7%であることが分かりました。

残りの63.3%の人は「水不足についてよく知らない」と回答しており、世界で水不足が深刻化していることを何となく分かっていても、具体的にどのような状況になっているのか、なぜ深刻化しているのかまでは詳しく知らないようです。

「水不足の現状を知っている」と回答した人の声

先ほどのアンケートで「水不足の現状を知っている」と回答した人の声を聴いてみると、「水不足に苦しむ地域があることは知っている」「環境問題に関する書籍を読んだことがある」「学生時代に授業で水不足の問題を扱った」といった意見を持っていることが分かりました。

環境問題や水不足の深刻化は国際的な問題になっているため、雑誌、書籍などで情報を得る人もいるようです。また、学生時代に授業で習ったという声も挙がりました。

「水不足の現状を知らない」と回答した人の声

一方、「水不足の現状を知らない」と回答した人の声を聴いてみると、「日頃のニュースであまり取り上げられていないため」「日本の水資源で困っていないので、意識したことがない」といった声が挙がりました。

水不足についてのニュースはテレビなどで頻繁に取り上げられていないため、あまり見る機会のない人が多いようです。また、水資源に恵まれている日本では、清潔な水が確保できるのが当たり前になっているため、水不足についてあまり意識しない人もいるようでした。

地球上の水資源の現状について知っておこう

世界の水不足について理解を深めるには、地球上の水資源の現状について知る必要があります。

地球の表面の3分の2は、水で覆われています。その水の量は約14億立方kmとも言われており、豊富な水に囲まれていることが分かります。しかし、そのほとんどは海水で、淡水の割合は約2.5%しかありません。さらに、そのほとんどが南極や北極周辺の氷や氷河、人々が暮らす地域の地下水となっているので、人間が暮らす地域で確保できる淡水は約0.01%しかありません。

また、2017年の時点で約22億人が安全に管理された飲み水を使用できておらず、そのうち1億4,400万人は、湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用しています。日本では当たり前のように確保できている飲み水ですが、世界の状況を見てみると、水資源に恵まれない人々がたくさんいることが分かります。

世界の水資源は偏在している

国連開発計画(UNDP)の「人間開発報告書2006」を見てみると、「世界全体で考えると、すべての人々に届ける十分な水が存在していても、国によって水の流入量や水資源の分配に大きな差がある」と指摘されています。国によっては水資源に恵まれていなかったり、平等に分配されていなかったりするため、水不足で悩む人が多くなっています。

具体例として、カナダでは人々が利用する水量を上回る水資源が存在しますが、中東諸国では水資源が水の利用量を大きく下回っています。また、同じエリアや国内であっても、水資源と人口の分布が一致せず、水不足になるケースがあるようです。

世界で水資源問題が深刻化する原因とは?

先述したように、世界ではエリアや国によって水資源が偏在しており、安全に飲める水が平等に行き渡っているとは言えない状況です。このような水資源問題が深刻化する原因として、上記3つが考えられます。

以下では、これらの原因について詳しく説明します。

世界人口の増加とともに水不足が進んでいる

水資源問題が深刻化する原因として、「世界人口の増加」が挙げられます。2015年の時点で世界の人口は約73億5,000万人、そして2050年になると、人口は約97億3,000万人になると予想されています。

先ほど、「2017年の時点で約22億人が安全に管理された飲み水を確保できていない」と説明しましたが、将来的な人口増加を考えると、水不足は悪化する可能性が高いです。今後、何らかの対処が必要だと言えるでしょう。

気候変動が深刻化している

どれだけ水資源を利用できるかは、その地域の気候によって大きく変わります。環境省が提示している「第5次評価報告書(2014)」によると、「ここ数十年、気候変動は全ての大陸と海洋にわたり、自然及び人間システムに影響を与えている」とされており、急速な環境変化が起こっていると示唆されています。このような環境変化は、自然のサイクルを大きく変えるため、水不足の深刻化を促進してしまうのです。

また、この報告書では今後、降水量の地域差はさらに広がると予想されています。ほとんどの乾燥亜熱帯地域で再生可能な水資源が著しく減少するとも考えられているため、今の傾向が続けば、水資源問題はさらに加速するでしょう。

水紛争が起こっている

環境変化による水不足や、水資源の地域差といった問題は、水紛争を発展させる要因とも言われています。日本は他国と陸地でつながっていないため、水紛争についてよく知らない人も多いのではないでしょうか。

水不足に悩む地域では、水の所有権問題などが解消できておらず、水を確保するため紛争に発展するケースもあります。また、湖や河川の上流での過剰な水資源の搾取、上流地域での汚染物質排出などが原因で紛争が起こることもあるようです。

水紛争の際、井戸や浄水場などの水源が給水を断つために狙われることもあり、「水紛争がさらなる水不足を生む」という悪循環が生まれています。

水不足解消が期待される取り組みとは?

世界中の人々が安全な水を確保できるようにするには、水不足を解消する取り組みに力を入れる必要があります。具体的な取り組みとして、上記2つがおこなわれています。

世界で水不足解消のためにどのような取り組みがおこなわれているかを知り、今後自分たちにできることを考えましょう。

ミレニアム開発目標の達成

ミレニアム開発目標(MDGs)は、2000年の国連ミレニアムサミットの内容を受け、2001年に国連事務総長報告として提示された8つの目標です。

その中には「環境の持続可能性確保」という目標が含まれています。また、この目標を達成するための下位目標として「2015年までに、安全な飲料水及び基礎的な衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を半減する」という項目が含まれており、水資源の解消に向けた取り組みがおこなわれています。

国連によると、期限である2015年の時点で、世界の91%、開発途上国の89%が安全な飲料水を継続的に利用できるようになったとされています。しかし、約6億6,000万人の人が安全な飲料水を確保できていないことから、完全な目標達成とはなっておらず、継続的な取り組みが必要な状況です。

持続可能な開発目標の達成

持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年に開催された「国連持続可能な開発サミット」がきっかけでつくられた、将来にわたって安定的な世界を維持するための目標です。

その中で、水不足問題の解消に関しては「全ての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」という目標が定められています。ほかにも、水害を防ぐための目標などが定められており、それぞれの観点から水不足の解消に取り組めるようになっています。

まとめ

ここでは、地球に存在する水資源の現状を説明したうえで、水不足が深刻化する理由や水不足を解消する具体的な取り組みを紹介しました。

水不足の問題は遠い国での出来事のように思えますが、自然にある資源が循環していることを考えると、自分たちの取り組みが水不足の解消につながるかもしれません。ここでの説明内容を参考にして、水不足の現状を理解し、世界中の人々に安全な水が行き渡る取り組みを実践しましょう。

<参考文献>
「世界の水資源」国土交通省
(https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000020.html)
「水と衛生」ユニセフ
(https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act01_03.html)
「人間開発報告書2006」国連開発計画(UNDP)
(https://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/library/human_development/human_development1/hdr_2006.html)
「世界の人口推計(2015改訂版)」国際連合
(https://www.fbc.keio.ac.jp/~shimpo/db/wpp2015.html)
「IPCC 第5次評価報告書の概要 -WG1(自然科学的根拠)-」環境省
(https://www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/pdf/ar5_wg2_overview_presentation.pdf)
「水資源問題の原因」国土交通省
(https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000021.html)
「The Millennium Development Goals Report 2015」国際連合
(https://www.un.org/millenniumgoals/2015_MDG_Report/pdf/MDG%202015%20rev%20(July%201).pdf)
「水資源問題に対する取り組み」国土交通省
(https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000022.html)