スポーツドリンクは水分補給に適している? 4つのタイミング別に比較

スポーツドリンクは、運動中の水分補給に適した飲み物というイメージがあります。味わいや成分などもさまざまで、選ぶ楽しみも広がっています。運動時に限らず、普段の水分補給や熱中症対策としてもスポーツドリンクを飲む方が増えているようです。

でも、そもそもスポーツドリンクってどんな飲み物なのでしょうか? 運動時以外の水分補給にも適しているのでしょうか?

スポーツドリンクを使った上手な水分補給の仕方をまとめました。

スポーツドリンクとは

スポーツドリンクとは一般的に、スポーツによって失われがちな成分や、疲労回復に役立つとされる成分などを含んだ清涼飲料水のことを指します。具体的には、発汗によって失われるナトリウムイオンやカリウムイオンといった電解質、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル、エネルギー源となる糖分、そのほかアミノ酸やクエン酸などが含まれたスポーツドリンクもあります。

運動中の脱水を防ぐことはもちろん、パフォーマンスを維持するためにも、水分補給が必要であるということは広く認識されています。その中でもスポーツドリンクは、スポーツ時の水分補給に適した飲み物として知られています。

日本では現在ではさまざまな種類のスポーツドリンクが販売されています。ペットボトルタイプが一般的ですが、水に溶かして作る粉末タイプもあり、こちらは部活動や試合などでも多く活用されています。

<参考>

「ドリンク」国立スポーツ科学センター」 https://www.jpnsport.go.jp/jiss/nutrition/supplement/grouping/drink/tabid/1220/Default.aspx

スポーツドリンクは水分補給に適している?

運動時にはもちろん、日常的にもこまめに水分補給を行うことが大切だということは広く認識されるようになってきましたが、どんなものを飲んでもよいというわけではありません。では、スポーツドリンクはどのようなときに飲めばよいのでしょうか。

運動時の水分補給

スポーツドリンクは、運動時の水分補給に適した飲み物の一つと言われています。スポーツドリンクには、運動中に汗として失われるナトリウムなどのミネラル、エネルギー補給のためのブドウ糖などが含まれており、脱水予防や疲労回復などに役立ちます。

ただし、すべての運動時にスポーツドリンクが適しているわけではありません。スポーツドリンクの補給が望ましいとされるのは、1時間以上の運動や、サッカーなどの激しいスポーツを行う場合などです。1時間に満たない軽い運動であれば、発汗量もそれほど多くない場合が多いので、普通の水を飲むのでも構いません。

日々の水分補給

運動をしていないときでも、私たちは尿や呼吸から水分を失っています。喪失分を補うためには、1日におよそ1.2リットルの水分補給が必要と言われています。日々の水分補給には、“余計なもの”が含まれていない水を活用するのがもっともよいと言われます。

水の代わりにスポーツドリンクを飲むのはあまりおすすめできません。発汗や疲労がないのにスポーツドリンクを多量に飲んでいると、塩分や糖分の摂り過ぎになってしまうことがあるのです。

特にスポーツドリンクに含まれる糖分は炭酸飲料よりも多い場合もあり、多量に飲むことにより「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の糖尿病に陥る危険性もあると言われています。 日々の水分補給に活用する場合には、成分表示を確認するか、水で薄めて飲むようにしましょう。

熱中症対策

熱中症対策としても、水分補給が大切です。高温下で多量の発汗あるにも関わらず水分や塩分の補給を行わないでいると、さまざまな健康障害が現れるだけではなく、最悪の場合死に至ることもあります。

厚生労働省によると、熱中症対策の飲み物として「0.1~0.2%の食塩水、または、ナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンク・経口補水液など」を摂取するのが望ましいとされています。市販のスポーツドリンクの中には、ナトリウムの含有量がこれに満たないものもあります。熱中症対策の飲み物として活用する場合には、成分表示を確認するようにしましょう。

先にも述べたように、スポーツドリンクの多飲は糖分の過剰摂取になることもありますので、必要に応じて食塩水や経口補水液を活用するのもおすすめです。

体調不良時の水分補給

下痢や嘔吐などといった体調不良時にも、水分補給は必要です。このような場合にスポーツドリンクの飲用が勧められることもがありますが、下痢や嘔吐による水分喪失は、運動による発汗時とは性質の異なるものですから、それに見合ったものを補給する必要があります。

そこで勧められるのが、経口補水液です。経口補水液は電解質と糖分が体液に近いバランスで配合された飲料で、体が脱水気味のときに素早く吸収できるようになっています。スポーツドリンクと比べて塩分が多く、糖分が少ないという特徴があります。

熱中症予防のための水分補給にはスポーツドリンクでもよいのですが、すでに脱水が進行してしまっている場合には経口補水液を補給したほうがよいかもしれません。

<参考>

「職場における熱中症予防について」厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/h0616-1.html

まとめ

それでは最後に、スポーツドリンクによる水分補給の仕方をまとめておきます

  • スポーツドリンクとは、運動時に必要なナトリウムや糖分などが含まれた飲み物のこと
  • 1時間以上の運動や激しい運動を行う場合には、スポーツドリンクが適している
  • 日々の水分補給には、スポーツドリンクよりも水が適している
  • 熱中症対策のための水分補給には、ナトリウムが40~80mg/100ml含まれたスポーツドリンクが適している
  • 下痢や嘔吐による脱水時には、スポーツドリンクよりも経口補水液が向いている

<参考文献>

「職場における熱中症予防について」厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/h0616-1.html

一般社団法人全国清涼飲料連合会  http://j-sda.or.jp/