水分補給は「水」でしよう!その理由と、6つの水 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

水分補給は「水」でしよう!その理由と、6つの水

水分補給のための飲み物には、スポーツドリンクやジュース、お茶などさまざまな種類があります。その中でも水分補給にもっともよいと言われるのは「水」です。

では、水以外の飲料ではよくないのでしょうか?どのような水を選べばよいのでしょうか?ここでは、水分補給に欠かせない「水」についてお話をしたいと思います。

水分補給に「水」がよい理由

水分補給にもっとも適していると言われるのは、「水」です。

水以外の飲料がよくないということではありませんが、“余計なもの”が含まれていることがあるため、注意が必要です。例えば、次のようなものが含まれている飲料は水分補給に適さないと言われています。

カフェイン

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには利尿作用があり、水分補給をしたつもりでも、その多くがすぐに失われてしまいます。

糖分

炭酸飲料やジュース類には糖分が多く含まれています。糖分は体への水分の吸収を悪くすると言われるほか、「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の糖尿病を引き起こす危険性もあります。

運動時の水分補給に適していると思われるスポーツドリンク類の中にも、糖分の含有量が多いものがあり、注意が必要です。

アルコール

運動や入浴後にビールで喉を潤すという方も多いかもしれませんが、これは禁物。アルコール飲料(特にビール)には強い利尿作用があるため、補給した以上の水分を体外に排出してしまい、最悪の場合は脱水症を引き起こす危険もあると言われています。

ですから、これらのものが含まれていない「水」で水分補給をするのがもっともよいのです。

水分補給に適した水の種類


「水」と一口に言っても、さまざまな種類があります。では、水分補給に適した水とはどのようなものでしょうか?

硬水と軟水

水は、含まれているミネラル(マグネシウムとカルシウムの合計含有量の指標)の量によって、硬水と軟水に区別できます。日本の水道水は基本的に硬度の低い軟水ですが、輸入物のミネラルウォーターの中には硬水のものもあります。

運動中などは汗とともにミネラルも失われるため、ミネラルが多く含まれた硬水のほうが水分補給に適していると言われることがあります。ただし、普段軟水を飲み慣れている方が一度に大量の硬水を飲むと、飲みにくく感じられたり、お腹を壊したりすることがありますので、注意が必要です。

普段の水分補給には、軟水がおすすめです。

水道水

水分補給のためにもっとも手軽に利用できる水と言えば、水道水です。日本の水道水は水道法に基づいて水質基準が厳しく定められており、味わいも非常に良く、水分補給にも適しています。

ただし、水道水には消毒のために塩素が用いられており、その独特の臭いが気になる方もいらっしゃいます。

水分補給のための水も、やはりおいしくなければ継続できません。その場合は、以下のように浄水や電解水素水を利用する方法もあります。

浄水

水道に浄水器を取り付けることによって利用することができる浄水は、塩素や不純物が除去されたおいしい水で、水分補給にもおすすめです。

ただし、水分補給のために浄水を持ち歩く際には注意が必要です。浄水は塩素が除去されているため、雑菌が繁殖しやすくなります。容器に入れた浄水は冷暗所で保管し、開封後はできるだけ早く飲み切るようにしましょう。

電解水素水

整水器」と呼ばれる家庭用電解水生成器で水道水を電気分解することによって生成されるのが電解水素水です。

電解水素水は弱アルカリ性で水素を含むという特徴があります。また、浄水同様不純物が除去されているのでまろやかで飲みやすいとも言われます。

こちらも容器に入れて持ち運び、運動時などの水分補給に活用できます(浄水同様保管方法に気を付けましょう)。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターは、地下水に加熱殺菌などの処理を加えて容器詰めにしたものです。

地層を移動または滞留する際に土壌中のミネラル成分を溶かし込んでいると言われますが、その種類や量はさまざまであり、それによって硬度や味わいの違いが生まれます。体調や飲みやすさなどを考慮しながら選ぶようにしましょう。

容器入りのミネラルウォーターは、外出時の水分補給にも手軽に利用できる点が魅力となっています。そのほか、家庭に設置するウォーターサーバーにもミネラルウォーターが使われているものが多いです。

RO水

RO水とは、RO膜(逆浸透膜)を使って、水分子以外のほとんどすべての物質を除去した水です。

清浄であることから乳幼児に与える水などとして人気がありますが、ミネラル成分も除去されているため、ミネラルの補給は期待できず、味や香りも少ないようです。製品によっては、後からミネラルを添加しているものもありますので、確認してみると良いでしょう。

ペットボトル、ウォーターサーバーなどで利用できます。

まとめ

それでは最後に、水分補給と水の関係をまとめておきます。

  • 水分補給は、カフェインや糖分などが含まれていない「水」で行うのがよい
  • 硬水はミネラル補給に役立つが、普段の水分補給には軟水がおすすめ
  • 水分補給には水道水を使って問題はないが、浄水を利用する方法もある
  • 整水器で作られた電解水素水は弱アルカリ性で水素を含んだ水
  • 容器入りのミネラルウォーターは外出時の水分補給にも便利
  • RO水は清浄性が高いが、味や香りは少ない

<参考文献>
「『健康のため水を飲もう』推進運動」厚生労働省
(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html)
藤田紘一郎監修『ミネラルウォーターの処方箋』日東書院本社
井上正子監修『基礎知識からわかるミネラルウォーターBOOK』新星出版社