ウォーターサーバーとは?導入するメリットや注意点を徹底解説 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

ウォーターサーバーとは?導入するメリットや注意点を徹底解説

いつでも好きなタイミングで美味しい水を飲める「ウォーターサーバー」。飲み水としてだけでなく、料理用や赤ちゃんのミルク用など幅広く活用できるので、導入を検討する人も多いのではないでしょうか。

しかし、ウォーターサーバーには複数の種類があるため、どれを選べばいいのか迷う方も多いと思います。そこで今回は、ウォーターサーバーの概要を説明したうえで、機種ごとの特長や水の種類、ウォーターサーバーを導入する際の注意点について紹介します。

そもそもウォーターサーバーとは? 

そもそもウォーターサーバーとは、専用の機器に水の入ったボトルをセットしてレバーを押すことで、温水や冷水を好きなタイミングで飲める製品です。ウォーターサーバーは、家庭だけでなく会社や医療施設などでも導入されているため、一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。

ウォーターサーバーの歴史

よく見かけるウォーターサーバーですが、いつ頃から登場したものなのでしょう。もともとウォーターサーバーは、1900年代前半にアメリカの水不足が深刻な地域で導入され、徐々にオフィスなどに普及したと言われています。日本にウォーターサーバーが上陸したのは、1900年代後半になってからのこと。公害の深刻化などが影響し、安全な水に対するニーズが高まるとともに普及していったとされています。

その後、猛暑による水不足や震災などをきっかけに、安全な水をいつでも飲めるウォーターサーバーへの注目度はさらに高まっていきました。そして、今では一般家庭でも使われるほどに身近な存在になっています。

家庭にウォーターサーバーを導入していますか?

2021年3月におこなったミズラボ編集部の独自調査によると、20代以上の男女118人のうち、家庭にウォーターサーバーを導入している人の割合は16.1%でした。それに対し、残りの83.9%の人は「家庭にウォーターサーバーを導入していない」という結果になりました。以下で、「導入している」もしくは「導入していない」と答えた方の理由を詳しく見てみましょう。

ウォーターサーバーを導入している理由

先ほどのアンケートで「ウォーターサーバーを家庭に導入している」と回答した人に理由を聞いてみると、「安心して飲めるから」「味が美味しいから」「いつでも温水、冷水を飲めて便利だから」といった声が挙がりました。

ウォーターサーバーは、不純物や有害物質の混入といった心配が少ないため、安心かつ美味しく飲めると考えている人が多いようです。また、水を沸かしたり冷蔵庫で冷やしたりといった温度調節の手間がかからないのも、ウォーターサーバーのメリット。そのため暮らしの利便性を重視したい人も、導入を前向きに検討しているようです。

ウォーターサーバーを導入していない理由

一方、アンケートで「ウォーターサーバーを導入していない」と回答した人に理由を聞くと、「置くスペースがないため」「月額費用が高いため」「浄水器を設置しているので必要ないため」といった理由があることが分かりました。

日常生活の利便性を高めてくれるウォーターサーバーですが、スペースによっては設置できなかったり、維持費が気になって導入できなかったりといった背景もあるようです。また、浄水器を設置している家庭の場合、追加でウォーターサーバーを導入する必要性を感じにくいようです。

ウォーターサーバーの種類を知ろう

「味が美味しいから」「いつでも温水、冷水を飲めて便利だから」などの理由で導入されているウォーターサーバーですが、どのような種類があるのでしょうか。冒頭で述べたように、ウォーターサーバーは、大きく次の2つの種類に分類できます。

  • ボトルタイプ
  • 水道直結タイプ

以下では、この2種類について詳しく説明します。

ボトルタイプ

ボトルタイプは、ミネラルウォーターなどが入った専用のボトルをウォーターサーバーにセットして給水するものです。医療機関や美容室などで、この種類のウォーターサーバーを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

ボトルタイプのウォーターサーバーは、本体を購入して設置するものと、レンタルして設置するものがあります。購入タイプの場合は、一度購入してしまえば追加費用がかかりませんが、ある程度の初期費用が必要となります。そのため、初期費用を抑えてウォーターサーバーを使いたい人はレンタルを利用するのがよいでしょう。

また、ボトルのサイズは一般的に6~12L程度と幅広く、メーカーによっては使用量や使用用途に合わせて自由にサイズを選ぶことが可能。ボトルは定期的に自宅に宅配されるので、災害時でも水を確保しやすくなります。

水道直結型 

水道水直結型は、水道栓とウォーターサーバーを直接つなぐことで、サーバーから浄水を出すのが特長です。水道水と同じ感覚で使えるので、ボトルの残量を気にする必要がありません。

また、ボトルの注文を忘れる心配がないことや、届いたボトルを保管する必要がないのも、水道直結型のメリットです。重いボトルを持ち上げて交換する必要もないので、「管理の手間を抑えてウォーターサーバーを利用したい」という人に向いています。

ウォーターサーバーのタイプを知っておこう

上記では、ウォーターサーバーで給水する2種類の方法を説明しましたが、卓上に設置するのか、直接床に設置するのかによってウォーターサーバーのタイプが変わります。

以下では、ウォーターサーバーの床置きタイプ、卓上タイプについて詳しく説明します。

床置きタイプ

床置きタイプは、本体を床に設置するタイプのウォーターサーバーです。約1mほどの高さがあるものが多く、「ロングタイプ」と呼ばれています。

部屋の角や壁面に寄せて設置できるものが多いので、電源コードなどが邪魔になりにくいのがよいところです。設置場所に気をつければコードでつまずく心配もないので、子どもがいても安心して使えます。ただし、ある程度の設置スペースが必要になるので、部屋の広さによっては導入しづらいかもしれません。

卓上タイプ

卓上タイプは、床に直接設置せず、テーブルやシンクなどに置くタイプのウォーターサーバーです。床置きタイプよりも高さが低いため、「ショートタイプ」とも呼ばれています。

このタイプのウォーターサーバーは、カウンターやキッチンなどの空きスペースを有効活用できるのがメリットです。床置きタイプよりも軽いので、移動の負担を抑えることもできます。ただし、設置場所によっては床置きタイプより給水場所が高くなるので、ボトル交換が大変になる可能性があります。

ウォーターサーバーで飲める水の種類とは?

続いて、ウォーターサーバーで飲める水の種類について見ていきましょう。ウォーターサーバーで飲める水は、主に以下の3種類です。

  • ミネラルウォーター
  • RO水
  • 浄水

以下で、それぞれを詳しく説明します。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターは、良質な地下水をくみ上げ、沈殿・濾過・加熱などの処理をしたもので、ウォーターサーバー用の水として広く使われています。「ミネラル」という名前がついているように、カルシウムやマグネシウムなどが豊富に含まれているのが特長で、その含有量によって味わいや風味が異なります。

RO水

RO水とは、RO膜(逆浸透膜)と呼ばれるフィルターでろ過した水のことです。RO膜は、まったく飲用できないレベルの水も浄水するので、純水に近い水を楽しめます。そのため安全性が高く、飲用はもちろん、赤ちゃんのミルク作りなどに活用している人も多いようです。ただし、RO膜は高い浄水能力を持っていますが、ミネラルなども除去してしまうという特徴があります。 

浄水

先述した「水道直結型ウォーターサーバー」では、浄水を飲むことが可能です。ウォーターサーバーと水道管を直接つなぎ、サーバー内にあるフィルターで水道水をろ過することで、浄水を出す仕組みになっています。

ほかのウォーターサーバーのようにボトルを購入しなくてよいため、経済的な負担を抑えつつ安全で美味しい水が飲めるのがメリットです。ただし、断水時に使用できないという特徴があるので、その点は理解しておきましょう。

ウォーターサーバーを導入するメリットとは?

次に、ウォーターサーバーの導入で得られるメリットについて見ていきましょう。導入を考えている人は、事前にどんなメリットがあるか知っておきたいですよね。

ウォーターサーバーには、上の表のように3つのメリットがあります。以下でそれぞれを詳しく見てみましょう。

冷水と温水をすぐに使える

冒頭で触れたように、ウォーターサーバーを導入すれば、冷水と温水がいつでもすぐ使えるので便利です。

例えば「運動後に冷たい水が飲みたい」という場合、ウォーターサーバーからすぐに美味しい冷水を飲めます。冷蔵庫に水を入れておく必要がないので、冷蔵庫内のスペース確保にもつながるでしょう。また、「コーヒーやお茶のためにお湯を使いたい」という場合、お湯を沸かす必要がないため、時間の削減にもなります。

ボトルを玄関先まで届けてくれる 

ウォーターサーバーを導入すれば、ボトルを玄関先まで配達してくれます。なので、わざわざペットボトルの水をスーパーやコンビニに買いに行く必要がありません。

「仕事が忙しくて買い物に行く時間がない」「アパートの2階まで重い水を持ち運ぶのが大変」という人でも、手軽に美味しい水を確保できます。

災害時でも水を確保できる

地震などの災害が起こると、断水などで水が供給されなくなるリスクがあります。中にはこうした事態に備えて、「災害時に必要な水を確保しておきたい」と考える方も多いでしょう。ウォーターサーバーを導入すれば定期的に水が届くので、継続的な水の備蓄が可能です。

消防庁によると、災害時に備えて一人当たり1日3L、最低3日分(9L)の水を備蓄しておくことが推奨されています。常にこの量のストックがあるようにボトルを発注しておけば、万が一断水が起こった場合でも安心です。

ウォーターサーバーを導入する際の注意点 

ウォーターサーバーを家庭に導入する際は、上記2つの注意点を知っておくことも大切です。

以下では、これらの注意点について詳しく説明します。

設置スペースを確保しておく

ウォーターサーバーは、大きなボトルを専用の機器に設置するため、ある程度のスペースが必要です。一般的なウォーターサーバーのサイズは、床置きタイプで高さが約100~120cm、幅・奥行が約30~35cm前後。卓上タイプは、高さが床置きタイプの半分程度です。

ウォーターサーバーを導入する際には、家に設置するスペースがあるか事前に確認しておくことをおすすめします。床置きタイプを置くスペースがなければ卓上タイプにするなど、住居に合わせて適切なウォーターサーバーを選びましょう。

ボトルの保管場所も考えておく

一度に複数のボトルを注文する場合は、機器の設置スペースに加え、ボトルの保管場所も考えなければなりません。

一般的なウォーターサーバーのボトル容量は10L前後でサイズも大きく、保管にはある程度のスペースが必要です。つい「もしものときに備えてたくさん注文しておこう」と思ってしまうかもしれませんが、自宅で保管できる数には限度があります。ボトルを注文する際には、事前に何本まで保管できるか考えておきましょう。

まとめ

ここでは、ウォーターサーバーの概要や機種ごとの特長、ウォーターサーバーで使える水の種類や導入する際の注意点について説明しました。

ウォーターサーバーの導入前には、機器や水の種類、設置場所やボトルの保管スペースなどを事前に考えておく必要があります。また、長期的に利用することも考えて、味わいやアフターサービス、配送頻度や料金なども確認しておきましょう。


参考文献

「Q&A集」一般社団法人ミネラルウォーター協会

https://minekyo.net/publics/index/7/

「逆浸透膜浄水器(RO浄水器)」一般社団法人浄水器協会

http://www.jwpa.or.jp/ro/ro-what.html

「備えよう!いざという時の非常物品」東京消防庁

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-hino/anshin/sonae.html