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水道水の水質基準ってどんなもの?項目や基準値について解説

水道水の水質基準とは?

日本の水道水は世界的に見ても水質がよいことで知られています。私たちが当たり前のように水道水を使えるのは、「水質基準」が設けられているからです。では、日本の水道水の水質基準とはどのようなものなのでしょうか?

水道水には、目に見えないさまざまな物質が含まれています。その中には、人体への影響が心配されるものや、味やにおいに影響を与えるものも多くあります。これらについての明確な基準値を定めたものが「水質基準」です。

水道法第4条に基づく水質基準は、「水質基準に関する省令」によって定められています。日本の水道水は水質基準に適合するものでなければならず、水道法によって検査が義務付けられています。

これによって、私たちは日々安心して水道水を使うことができるのです。

とはいえ、水質基準の具体的な中身までは知らない方も多いかもしれません。項目や基準値を知ることで、より安心して水道水を使うことができるのではないでしょうか。この記事では、水質基準について詳しく解説します。

水質基準にはどんな項目があるの?

水質基準では、51の項目に対して基準値を定めています。(※2020年現在)またこれら以外にも注意が必要な物質について、「水質管理設定目標項目」「要検討項目」という区分を設けて管理を行っています。

それぞれどのような項目に対してどのような基準値が定められているのかを見ていきましょう。

引用:水道水質基準について|厚生労働省

水質基準51項目と基準値

水質基準は、昭和32年に水道法が制定されて以来、常に最新の知見に基づいて項目の追加や削除、数値の見直しなどが行われてきました。現在は下記の51項目について基準値が定められています。

51項目のうち、健康上留意しなければならないものが31項目、生活するうえで支障となる可能性があるもの(色やにおいなど)が20項目あります。これらの項目についてはすべて基準値以下でなければ水道水として提供することはできません。

項目 基準値
健康に関する項目 一般細菌 1mlの検水で形成される集落数が100以下
大腸菌 検出されないこと
カドミウム及びその化合物 カドミウムの量に関して、0.003mg/L以下
水銀及びその化合物 水銀の量に関して、0.0005mg/L以下
セレン及びその化合物 セレンの量に関して、0.01mg/L以下
鉛及びその化合物 鉛の量に関して、0.01mg/L以下
ヒ素及びその化合物 ヒ素の量に関して、0.01mg/L以下
六価クロム化合物 六価クロムの量に関して、0.02mg/L以下
亜硝酸態窒素 0.04mg/L以下
シアン化物イオン及び塩化シアン シアンの量に関して、0.01mg/L以下
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 10mg/L以下
フッ素及びその化合物 フッ素の量に関して、0.8mg/L以下
ホウ素及びその化合物 ホウ素の量に関して、1.0mg/L以下
四塩化炭素 0.002mg/L以下
1,4-ジオキサン 0.05mg/L以下
シス-1,2-ジクロロエチレン及び

トランス-1,2-ジクロロエチレン

0.04mg/L以下
ジクロロメタン 0.02mg/L以下
テトラクロロエチレン 0.01mg/L以下
トリクロロエチレン 0.01mg/L以下
ベンゼン 0.01mg/L以下
塩素酸 0.6mg/L以下
クロロ酢酸 0.02mg/L以下
クロロホルム 0.06mg/L以下
ジクロロ酢酸 0.03mg/L以下
ジブロモクロロメタン 0.1mg/L以下
臭素酸 0.01mg/L以下
総トリハロメタン 0.1mg/L以下
トリクロロ酢酸 0.03mg/L以下
ブロモジクロロメタン 0.03mg/L以下
ブロモホルム 0.09mg/L以下
ホルムアルデヒド 0.08mg/L以下
生活上支障関連項目 亜鉛及びその化合物 亜鉛の量に関して、1.0mg/L以下
アルミニウム及びその化合物 アルミニウムの量に関して、0.2mg/L以下
鉄及びその化合物 鉄の量に関して、0.3mg/L以下
銅及びその化合物 銅の量に関して、1.0mg/L以下
ナトリウム及びその化合物 ナトリウムの量に関して、200mg/L以下
マンガン及びその化合物 マンガンの量に関して、0.05mg/L以下
塩化物イオン 200mg/L以下
カルシウム、マグネシウム等(硬度) 300mg/L以下
蒸発残留物 500mg/L以下
陰イオン界面活性剤 0.2mg/L以下
ジェオスミン 0.00001mg/L以下
2-メチルイソボルネオール 0.00001mg/L以下
非イオン界面活性剤 0.02mg/L以下
フェノール類 フェノールの量に換算して、0.005mg/L以下
有機物(全有機炭素(TOC)の量) 3mg/L以下
pH値 5.8以上8.6以下
異常でないこと
臭気 異常でないこと
色度 5度以下
濁度 2度以下

引用:水質基準項目(51項目)と基準値

水質管理目標設定項目とは

「水質管理目標設定項目」とは、評価値がまだはっきりとしていなかったり、水道水から検出される量が多くなかったりするものの、注意していく必要がある項目です。残留塩素や硬度など、27項目について基準値が定められています。(※2020年現在)水質基準のような検査義務はありませんが、国ではそれに準じた検査を行うことを勧めています。

要検討項目とは

「要検討項目」には、影響がまだ明らかになっていないもの、水道中にどのくらい含まれるのかわからないものが含まれます。ダイオキシン類やアセトアルデヒドなどは現在のところこちらに含まれています。これらの物質については常に最新の情報を収集し、必要に応じて水質管理目標設定項目への移行が行われています。

水質基準値の安全性はどうなの?

国(厚生労働省)の水道水質基準は、WHOの飲料水ガイドラインなどをもとにして定められたものです。水質基準で定められている値は、動物実験などをもとに”人が生涯に渡って飲み続けても健康に影響が生じない値”として算出されています。

「水道水をそのまま飲むのは不安…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、日本の水道水は飲んでも健康上の問題はありません。

では、具体的に気になる項目についてピックアップしてみましょう。

トリハロメタンの基準値

発がん性が懸念されているトリハロメタンについては、健康への影響を懸念される方も多いでしょう。日本の水質基準とWHOのガイドラインを比較すると、次のようになります。

項目 日本の水質基準 WHOのガイドライン
総トリハロメタン(以下4物質の総称) 0.1mg/L以下 (各物質とガイドライン値との比の和が1を超えない)
クロロホルム 0.06mg/L以下 0.3mg/L
ブロモホルム 0.09mg/L以下 0.1mg/L
ジブロモクロロメタン 0.1mg/L以下 0.1mg/L
ブロモジクロロメタン 0.03mg/L以下 0.06mg/L

日本の水質基準では、WHOのガイドラインよりもさらに厳しい基準値が設けられていることがわかります。水道水に含まれる量はごくわずかであり、摂取したからと言って健康を害することはありません。

残留塩素の目標値

消毒のために用いられる塩素についても、水道水中の値を気にされている方は多いと思います。水道法では、消毒のため蛇口時点での残留塩素濃度が0.1mg/L以上になるよう定められています。一方「水質管理目標設定項目」の中では、においや味といった観点から、1mg/L以下という目標値が設定されています。

WHOの飲料水ガイドラインにおける塩素の値は5mg/Lとされていますから、日本の目標値は厳しいものだといえるのではないでしょうか。また、各水道局では、1mg/Lを下回る目標値を独自に定め、おいしい水道水の提供に努めています。

水質検査結果をチェックしよう

水質基準に適合していることはわかっても、自分が使っている水道水にはどのような物質がどのくらい含まれているかというところまで知りたいという方もいらっしゃると思います。

水道事業者に対しては、水道法に基づいて水質検査の頻度や方法が定められています。また、水質検査計画や検査結果についても利用者に対して情報提供の義務があります。

たとえば東京都水道局のホームページでは、その日ごとの残留塩素濃度データと、四半期ごとの水質検査結果を公開しています。

実際のデータを知ることで、より安心して水道水を使えるようになるのではないでしょうか。ぜひ一度、お住まいの地域の水質結果をチェックしてみてください。

水道水の水質が気になるときは

これまで、日本の水道水は水質基準によって良好な水質が保たれていることを見てきました。

しかし、マンションなどの集合住宅では貯水槽の劣化などが原因で水道水の色やにおいの問題が生じることがしばしばあります。古い水道管が使われている場合には、鉄サビによる金属臭が感じられることもあるかもしれません。これらはしばらく通水することで解決するものが多いですが、改善しない場合にはお住まいの地域の水道局に相談することをおすすめします。

よりおいしく、安心して水道水を使いたいという方には、浄水器や整水器も人気があります。浄水機能により、残留塩素やトリハロメタンをさらに減少させることが可能です。製品によって除去できる物質が異なりますので、設置の際には事前にチェックしておきましょう。

まとめ

日本の水道水には厳しい水質基準が定められており、そのまま飲んでも健康に影響はありません。水質基準に基づいて徹底した水質検査が行われていることで、私たちは安心して水道水を使うことができるのです。普段使っている水道水がどのようなものであるのかを知るために、自治体による水質検査結果をチェックしてみるのもよいかもしれません。


<参考文献>
「水道水質基準について」厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/index.html)

水道法施行規則」厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/topics/suisitu04/1.html)

「水質基準について」愛知県衛生研究所
(https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/4f/suisitu.html)

WHO飲料水水質ガイドライン 第4版(日本語版)
(https://www.niph.go.jp/soshiki/suido/WHO_GDWQ_4th_jp.html)

「残留塩素の低減化|水源・水質」東京都水道局
(https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/suigen/s_teigenka.html)

「水道水質結果|水源・水質」東京都水道局
(https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/suigen/kekka/)

「水道水がおかしいとき」広島市水道局
(http://www.water.city.hiroshima.jp/user/suido_qa/qa8_2.html)