一人暮らしに浄水器は必要?種類ごとのおすすめポイントを知ろう | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

一人暮らしに浄水器は必要?種類ごとのおすすめポイントを知ろう

いつでも安全で美味しい水を飲めるようになることから、一般家庭でも導入されている浄水器。しかし、一人暮らしをする人の場合、浄水器を導入すべきかどうか悩みますよね。

今回は、浄水器の概要を説明したうえで、一人暮らしに浄水器がおすすめな理由や浄水器の種類ごとの特長について説明します。

そもそも浄水器とは?

ポット型の浄水器

浄水器協会によると、浄水器とは「水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンなどの物質を除去・減少させる機器」と定義されています。

また、残留塩素やトリハロメタンだけでなく、カビ臭や一般細菌、赤サビなどを取り除くのも、家庭用浄水器のはたらきの1つ。大腸菌類やクリプトスポリジウムといった本来水道水に含まれないはずの有害物質をも除去してくれるので、万が一、そのような物質が混入しても、安心して水を飲むことができます。

一人暮らしで浄水器を使っていますか? 

では、一人暮らしをする人のうち、浄水器を導入している人はどれくらいいるのでしょうか。2021年3月におこなったミズラボ編集部の独自調査によると、一人暮らしをしている104人のうち、浄水器を導入している人の割合は28.2%でした。一方、浄水器を導入していない人は71.8%となっており、一人暮らしをする人の多くは浄水器を使っていないことが分かりました。

浄水器を使っている理由 

先ほどのアンケートで「浄水器を使っている」と回答した人に理由を聞いてみると、「水道水が美味しくなかったため」「水道の不純物が気になるから」「ペットボトルの水を買うとゴミが増えるため」といった考えを持っていることが分かりました。

水道水にはある程度の残留塩素が含まれているため、人によっては味や風味に違和感を覚えるかもしれません。また、水道水が水質基準を満たしているとはいえ、そこに含まれている不純物に抵抗を感じる人もいるようです。

また、ミネラルウォーターを購入すると、スーパーに出かけてペットボトルを持ち運んだり、ゴミを処分したりしなければなりません。そうした手間がかからないという点も、浄水器が選ばれる理由となっています。

浄水器を使っていない理由

一方、アンケートで「浄水器を使っていない」と回答した人に理由を聞いてみると、「日本の水道水は安全なので、満足しているから」「維持費がかかってしまうため」「ウォーターサーバーを使っているため」といった声が寄せられました。

先述したように、日本の水道水は厳格な水質基準が設けられており、そのまま飲んでも安全だと言われています。そのため、人によっては浄水器の必要性を感じないほどに、水道水の味わいや品質に満足しているようです。また、ウォーターサーバーを使っている人の場合は、すでに美味しく飲める水を確保できているため、追加で浄水器を購入する必要性を感じにくいのでしょう。

一人暮らしに浄水器がおすすめな理由とは?

アンケートの結果、一人暮らしで浄水器を導入している人は少数派でした。確かに、「費用がかかる」などの懸念点もあるでしょう。しかし、浄水器の導入にはメリットもあります。浄水器を導入するメリットは、上記の表の3つです。

以下では、これらのメリットについて詳しく説明します。

水道水の気になるニオイを軽減できる

一人暮らしをしている人の中には、「水道水の水があまり美味しくない」「塩素のニオイが気になる」と感じている人もいるでしょう。先述したように、浄水器は活性炭に水道水を通すことで、残留塩素を低減・除去してくれるものです。そのため気になるカルキ臭を抑えて、美味しく水を飲めるようになります。

不純物や有害物質を減少させられる

日本の水道水は法令で定められた厳しい水質基準を満たしているため、基本的にはそのまま飲んでも問題はありません。しかし、時には給水管や配水管などの老朽化などが原因で、水道水に赤サビなどの不純物が混じってしまうケースがあります。先述したように、浄水器にはそのような不純物や有害物質を減らす働きもあるため、一人暮らし先で導入すれば、安心して美味しい水を味わえます。

ちなみに、浄水器の場合、どの物質をどれくらい除去・減少できるかという浄水能力などを「品質表示」として明示することが、「家庭用品品質表示法」で定められています。製品によって除去できる物質の種類や量が異なるため、事前にチェックしておきましょう。

ミネラルウォーターを購入する必要がなくなる

一人暮らしに浄水器を導入すれば、ミネラルウォーターを購入する必要がなくなります。ですので、スーパーまでミネラルウォーターを買いに行き、自宅に持ち帰る手間もかかりません。

また、ペットボトルに入ったミネラルウォーターは、飲みきったあとに容器の処分が必要です。浄水器を導入してペットボトルを買わなくなれば、ペットボトルを捨てに行く手間も省けます。また、空いたペットボトルを保管しておく必要もなくなるので、スペースの確保にもつながるでしょう。

浄水器の種類とおすすめポイントを紹介 

上の表のように、浄水器にはいくつかの種類があります。一人暮らしで浄水器を導入する際は、これらの違いを知ったうえで適切な製品を選ぶようにしましょう。

以下では、タイプごとの特長を説明します。

蛇口直結型

蛇口直結型は、その名の通り蛇口の先端に浄水器本体をセットするタイプです。価格が手ごろで取り付けが簡単なものも多いので、「手間と費用を抑えて浄水器を導入したい」という人に向いています。

また、製品によってはさまざまな蛇口の形状に対応できるため、汎用性が高く導入しやすいのもメリットです。

据え置き型

据え置き型は、シンクの横などに設置し、水道管からくみ取った水を浄水するタイプの浄水器です。浄水は浄水器本体から出すものもあれば、蛇口を通して出すものもあります。また、蛇口直結型よりもサイズが大きいので、それだけ浄水処理量が多いのも特長です。

しかし、据え置き型は本体のサイズが大きいぶん、それだけ広いスペースを確保しなければなりません。一人暮らしをする住居によっては十分なスペースが確保できない可能性があるため、注意が必要です。

水栓一体型

水栓一体型は、自宅の水栓にカートリッジが組み込まれたタイプの浄水器。蛇口部分がホースになっているものもあり、引き伸ばして使用できるのが特長です。また、切り替えスイッチが設置されており、シャワー機能が使える製品も販売されています。

ただし、水栓一体型を導入する際は工事が必要になる場合があるので、「賃貸住宅を借りて一人暮らしする」という人は大家さんや管理会社に確認する必要があります。

アンダーシンク型

アンダーシンク型は、キッチンの下に置くタイプの浄水器です。大型のフィルターがついているものが多いので、高い浄水能力が期待できます。

ただし、このタイプの浄水器も工事が必要になるので、一人暮らしをする場所によっては取り付けできない可能性があります。また、機器の購入費用とともに工事費用もかかるので、水栓一体型と同様、費用の負担が大きくなるかもしれません。

ポット型

ポット型は、文字通りポットの形状をした浄水器。これまで紹介した浄水器のように蛇口や水道にセットする必要がなく、手軽に美味しい水を味わえるのが特長です。お手ごろな価格で入手できるものが多いので、一人暮らしにも導入しやすくなっています。

また、浄水をポットのまま冷蔵庫で保管できるのも、ポット型浄水器のメリットです。「冷たい浄水を飲みたい」と思ったら、冷蔵庫からすぐに取り出せるので便利でしょう。ただし、ポットの容量には上限があるので、一度に大量の浄水を使いたい場合は、水を何度か汲み直す必要があります。ですので、「料理のときにまとまった水を使いたい」などの場合は手間がかかるかもしれません。

まとめ

ここでは、浄水器の概要や一人暮らしに浄水器がおすすめな理由、浄水器の種類ごとの特長を説明しました。

一人暮らしをするとライフスタイルが大きく変化するので、水を使用する場面や目的にあわせて、適切な浄水器を選ぶ必要があります。ここで説明した内容を参考にして、自分の生活に合った浄水器を導入しましょう。


参考文献

「浄水器とは」浄水器協会

http://www.jwpa.or.jp/jo_what.htm

「塩素関連のQ&A」浄水器協会

http://www.jwpa.or.jp/qa01.htm

「浄水器の品質表示について」浄水器協会

http://www.jwpa.or.jp/jo_hinshitsu.htm

「用途で分けた浄水器のタイプ」浄水器協会

http://www.jwpa.or.jp/jo_youto.htm