トリム・ミズラボ 塩分を摂り過ぎた時の飲み物は?水分摂取による塩分排出について | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム
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おいしい料理やおいしいスナックには必ずといっていいほど使用されている塩。この塩は食卓塩など、化学的に精製された「精製塩」以外にも海や岩からとれる「天然塩」があります。

それら「天然塩」のうち、いくつかのものには人体に不足しがちなミネラルが豊富に含まれています。適量を摂取することで、そのようなミネラルを効率的に補給することができ、身体の生理機能にも役立っています。

しかしそういった塩であっても、過剰に摂取すれば体に異常をきたし、最終的には重篤な病気を引き起こす可能性もあります。こういった塩分の過剰摂取に対する警告は、昔からよく耳にすることではありますが、私たちは塩の持つ「おいしさ」からか、ついつい塩辛いものをたくさんとってしまいがちです。

今回は、ついつい摂り過ぎてしまった塩分をどうやって体外へ排出するかについて、いくつかの方法をご紹介していきたいと思います。

塩分を摂り過ぎるとどうなる?

塩は味噌や醤油などの調味料だけではなく、ハムやソーセージ、竹輪やハンペンといった食品そのものにもナトリウムとして含まれています。このナトリウムは体の中で、カリウムとともに細胞の浸透圧を維持し、細胞内外の水分調節をしています。

体の中に塩分を含むものがたくさん入ってくると、血液中のナトリウム濃度が上昇します。体は血液の濃度を常に一定に保とうとしますので、これを薄めるために水を引き寄せます。

しょっぱいものを食べたあと、私たちは水やお茶がほしくなりますが、それはこういった作用によるものです。そして、塩分を摂りすぎた後の水分摂取は余計な塩分を排出するメリットもありますが、一時的に体内の血液量が増え、血管に圧力がかかることになります。しかし、このような状態を「慢性的」に続けると「高血圧」になる為、塩分の摂りすぎには特に注意が必要です。

高血圧の原因は「肥満・運動不足・ストレス・過度の飲酒・喫煙・睡眠不足」など様々なものが挙げられますが、「塩分の過剰摂取」も原因の一つと言われています。

高血圧が引き起こす重篤な疾病

高血圧になっても、ほとんどの場合は自覚症状がありません。しかし体内では、徐々に血管の内側の壁が傷つけられ、硬くもろくなっていっているのです。これがいわゆる「動脈硬化」と呼ばれるものです。

本来「動脈硬化」とは、血液中のコレステロールなどが血管の内側の壁にこびりつき、血管の直径(内腔)を小さくしたり、血管を硬くすることで、血流が悪くなる状態をいいます。これはいわば「血管の老化現象」で、誰でも年齢とともにある程度の進行は認められています。

しかし高血圧になると、血管の内側の壁をより傷つけてしまうことになり、その傷からコレステロールなどが入り込みやすくなります。そしてその結果として動脈硬化の進行が一気に加速してしまうのです。

血管が狭くなり、血流が悪くなると、心臓はさらに強い圧力で血液を押し出さなければならなくなり、ますます血圧はあがります。つまり、「血圧が高い→動脈硬化が早まる→血圧がより高まる」といった負のスパイラルが生じるのです。

この負のスパイラルの回転が続くうちに、次のような重篤な疾病が合併してしまう恐れがあります。

・脳卒中(脳出血・脳梗塞)
・心筋梗塞、心肥大
・慢性腎臓病、腎不全

また、高血圧の人は糖尿病を合併しやすいとも言われています。糖尿病は血糖値を下げるインスリンの分泌や働きが悪くなり、慢性的に血糖値が高くなる病気です。この糖尿病にも血圧を上げる有害メカニズムがあり、それが「血圧が高い→糖尿病を合併→血圧がより高まる」といった新たな負のスパイラルを生じさせてしまうのです。

他にも「塩分の過剰摂取」は、食道がんや胃がんのリスクも高めるといわれています。毎日の食事では、摂取量をオーバーしないように心がけましょう。

塩分の摂取目標量

それでは、塩分の摂取目標量について見ていきましょう。ただし、塩分に対する感受性は一人ひとり異なりますので、あくまで目安程度に捉えておきましょう。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準の目標量」
(2020 年版)
男性(18~49歳):7.5g未満 / 日
女性(18~49歳):6.5g未満 / 日
世界保健機関「ガイドラインの推奨量」
(2012年版)
男性(18~49歳):5.0g未満 / 日
女性(18~49歳):5.0g未満 / 日

塩分を摂り過ぎた時に摂取したい飲み物とは?

塩分を摂り過ぎてしまった場合、飲み物を使って体外に排出する方法もあります。どのような飲み物があるのかを見ていきましょう。

①水

水

水分をしっかり摂ると尿量は増加するため、それだけ塩分の排出を促進することになります。しかし、糖分を多く含んだ炭酸ジュースなどで水分摂取をした場合、尿量はたしかに増加しますが、含まれている不要な成分によって体に悪い影響が出ることも考えられます。そういった意味では、水はどの飲み物よりも万人向きと言えるでしょう。

②コーヒー

コーヒー

コーヒーにはカフェインが豊富に含まれています。このカフェインには利尿作用があり、体に溜まった余分な水分や老廃物を尿として排出してくれるため、むくみの解消にも役立ちます。また、その際に過剰に摂取された塩分も尿から排出されるため、塩分を摂り過ぎてしまった時にはオススメです。

③りんごジュース

りんごジュース

りんごにはカリウムが豊富に含まれています。このカリウムには余分な塩分を体外へ排出する働きがあります。カリウムは他にも、血圧を上げる原因となるノルアドレナリンというホルモンと、レニンという酵素の分泌を抑えてくれるので、そういった意味でもりんごジュースはオススメの飲み物です。

その他の塩分排出方法

塩分の排出方法として「飲み物」の活用は、手軽さの観点からもオススメですが、他にも塩分を排出する方法はいくつかあります。それぞれ見ていきましょう。

①カリウムを多く含んだ食品をたべる

上記でも少し触れましたが、カリウムには余分な塩分を体外へ排出する働きがありますので、飲み物だけでなく、食べ物からも摂取するとよいでしょう。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によりますと、男性のカリウム摂取目安量は「2500mg/日」、女性は「2000mg/日」となっていますので、これらを目安にして摂取するようにしましょう。

カリウムを多く含む食品
(数値は100gあたりの目安)
納豆 ── 660mg
里芋 ── 640mg
小松菜 ── 500mg
水菜 ── 480mg

②カルシウムを多く含んだ食品をたべる

骨や歯の材料であるカルシウムは、カリウムと同じく塩分を体外へ排出する働きをもっています。カリウムを含む食品とあわせて、カルシウムを含む食品も積極的に摂取すると良いでしょう。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によりますと、成人男性(18~49歳)のカルシウム摂取推奨量は「約760mg/日」、成人女性(18~49歳)は「約660mg/日」となっていますので、これらを参考にして摂取するようにしましょう。

カルシウムを多く含む食品
(数値は100gあたりの目安)
ヨーグルト ── 120mg
厚揚げ ── 240mg
モロヘイヤ ── 260mg
サバ缶(汁を除く)── 260mg

③お風呂に入って汗をかく

汗にはナトリウムなどのミネラル成分が含まれています。つまり、発汗することによって塩分を体外へ排出していることになるのです。

発汗量を多くする為には半身浴よりも全身浴の方が良いと言われていますが、心臓への負担などを考慮すると半身浴の方が安全です。その場合、40度前後のぬるま湯に10分ほど入浴すればOKです。

さいごに

血圧の高い状態を放置しておくと、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞で命を落とすといった事態になるかもしれません。また、病院や健康診断で高血圧を指摘されてから生活習慣の改善を行っても、そういった重篤な病気の罹患を免れないケースも多くあります。こういった状態に陥らない為には、毎日血圧計で測定するなどして、きちんと血圧管理をしておくことが重要です。オムロンヘルスケア株式会社が2021年に行った意識調査(50~60代高血圧患者1000人に調査)では、約4割の人が「もっと早くから家庭での血圧測定を始めておけばよかった」と回答したそうです。「後悔先に立たず」ですね。気をつけましょう。

                                                       <参考文献>
練馬桜台クリニック「「天然塩なら多く摂っても血圧は上がらない」は本当か?」
(https://ehope-med.jp/column/「天然塩なら多く摂っても血圧は上がらない」は/)
健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
(https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html)
ひまわり医院(内科・皮膚科)「血圧が高いとどうなる?高血圧の原因・治療や対処法について【食べ物の塩分量も】」
(https://soujinkai.or.jp/himawariNaiHifu/hypertension/)
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「動脈硬化 – 生活習慣病」
(https://www.japa.org/lifestyle_diseases/main/arteriosclerosis/)
全国健康保険協会「【動脈硬化】 メタボが血管の老化現象を加速する」
(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g4/cat450/sb4502/p011/)
血液・血管の総合サイト クラシエ「動脈硬化になる仕組みと対処法について」
(https://www.kracie.co.jp/ph/k-suisinkai/ketsueki-kekkan/symptom/arteriosclerosis.html)
NHK健康チャンネル「血管の石灰化が脳卒中や心不全の原因に 慢性腎臓病のリスクとは」
(https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_878.html)
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社「糖尿病で高血圧のある方へ」
(https://www.club-dm.jp/novocare_circle/academy/academy17.html)
社会医療法人愛仁会 高槻病院「食道がん」
(https://takatsuki.aijinkai.or.jp/feature/cure-esophagus.html)
新潟ウェルネス「がん予防 食生活を見直しましょう ~がんになるリスクを減らすために~」
(https://www.niwell.or.jp/news/health/000361.html)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)ミネラル(多量ミネラル)」
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf)
農林水産省「大切な栄養素カルシウム」
(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html)
森永製菓「カルシウムの摂取目安量とカルシウムを多く含む食品を紹介」
(https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=189&category=health)
ユーグレナ・マイヘルス「塩分と高血圧 – 減塩の為の塩分バランスチェック(食塩摂取量検査キット)」
(https://myhealth.euglena.jp/products/salt/article/4)
MFSメディカルフードサービス「サバ缶は生のサバより栄養豊富?サバの栄養について徹底解説!」
(https://www.medifoods.jp/blog/post-759.html)
スーツウーマン「半身浴と全身浴、どちらが汗をかく?」
(https://suits-woman.jp/beauty_health/128573/)
Medicalook「「塩分の取りすぎで太る」のはなぜ?対処法は?コーヒーがいいって本当?」
(https://epark.jp/medicalook/salt-get-fat/)
オムロン ヘルスケア「【50~60代高血圧患者1000人に調査】「もっと早くから家庭での血圧測定を始めておけばよかった」と回答した人が4割に」
(https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2021/1028.html)
スーツウーマン「半身浴と全身浴、どちらが汗をかく?」
(https://suits-woman.jp/beauty_health/128573/)
書籍「最新版 気になる血圧がみるみる下がる大百科」主婦の友社 編
書籍「NHKきょうの料理 高血圧の食事」島田和幸 監修