水分補給におすすめのお茶とは?正しい水分補給の仕方も紹介 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム


水分補給にお茶を飲んでもいい?ダメ・適さないと言われる理由を徹底解説

美容や健康、熱中症対策などに欠かせない「水分補給」。この水分補給を、皆さんはどのような飲み物で行っていますか?

人によっては、「栄養も一緒に摂りたい」という理由から、お茶で行っている方もいるかもしれません。しかし、お茶の種類によっては、水分補給に適さないものもあります。それらのお茶は、なぜ水分補給に適さないのでしょうか?

今回は、「お茶で水分補給を行ってもいいの?」という疑問に対して、解説をしていきます。

1日に必要な水分量とは?

1日に必要な水分量とは?

人間の体は約60%が水分で構成されており、体温調節や栄養の運搬、老廃物の排出など、生命活動の多くに水が関わっています。そのため、体内の水分量を適切に保つことは、健康維持の基本といえます。

「健康のため水を飲もう」推進委員会の資料によると、人は通常の生活をしているだけでも、尿や便、呼吸、汗などによって1日に約2.5Lの水分を失うとされています。つまり、これと同程度の水分量を補給する必要があるわけですが、実際にはそのすべてを飲み水で補う必要はありません。目安として、食事から約1.0L、体内の代謝によって約0.3Lの水分が得られるため、飲み物としては約1.2L程度を目安に補給するとよいとされています。

ただし、厳密な必要水分量は、年齢や体格、運動量、気温などによって変わりますので、それらに応じて補給量を調整するよう意識しましょう。

水分補給としてお茶を飲んでいる人の割合

まずは、水分補給としてお茶を飲んでいる人がどれだけいるか見ていきましょう。2020年10月にミズラボ編集部が行った調査では、水分補給としてお茶を飲んでいる人の割合は48.7%になりました。

風味や香り、飲みやすさなど、さまざまな理由が考えられますが、多くの人が普段からお茶で水分を補っていることが分かります。

お茶が水分補給に適していない理由

水分補給用の飲み物として、多くの人に飲まれているお茶ですが、種類や成分を選ばずに飲むのはおすすめできません。
ここでは、水分補給の観点から一部のお茶が推奨されない理由を、以下の4点から紐解いていきます。

多くのお茶にはカフェインが含まれている

しかし、多くのお茶にはカフェインが含まれているため大量に飲む際は注意が必要です。カフェインには利尿作用があるため、水分を補給したつもりでも、気づかぬうちに脱水症状になってしまう可能性があるのです。

また、カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経が刺激され、めまいや心拍数の増加、興奮や不安、震えや不眠といった症状を引き起こすことも…。さらに、消化器官が刺激されてしまうと、下痢や吐き気、嘔吐などの症状が見られるケースもあります。

カフェインの摂取量の限度については、国内外ともに統一されたルールはありませんが、カナダ保健省が2010年にカフェイン摂取について注意喚起を行いました。その主な内容は以下の通りです。

健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップ(237 ml入り)で約3杯)までとする。
カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。
子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)までとする。

引用:「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」厚生労働省

とくに、「水分補給にお茶を飲んでいるが、コーヒーもよく飲む」というような人は、知らぬ間にカフェインの過剰摂取になってしまわないように気を付ける必要があるでしょう。

タンニンが鉄分の吸収を妨げる

多くのお茶には、「タンニン」と呼ばれる渋み成分が含まれています。

タンニンは食事から摂取した鉄分[※]と、胃腸内で強く結びつく性質を持っています。この性質によってタンニンと結びついた鉄分は、腸で吸収されにくくなり、そのまま体外へ排出されてしまうのです。

食事中や食後すぐに、水分補給を兼ねてお茶を飲むことが習慣になっている人をよく見かけますが、そのような習慣を続けていると、鉄分不足に陥るおそれがあるため、見直したほうがよいかもしれません。とくに、貧血気味の方や、日頃から鉄分を意識的に摂取している方にとっては、注意すべきポイントといえるでしょう。

[※]主に植物由来の「非ヘム鉄」

風味があることでたくさん飲みにくい

お茶特有の豊かな風味(味や香り)は、嗜好品としては魅力ですが、たくさんの水分を補給する際には、ネックになることがあります。

その理由は、味覚が特定の風味を感知し続けると、脳は早い段階で「満足感」を得てしまい、体がまだ水分を必要としていても、感覚的に「もう十分だ」と捉えやすくなるためです[※]。特に、お茶の渋みや香ばしさが強いほど、喉を潤す爽快感よりも口の中に残る後味の主張が勝り、結果として飲用量を伸ばすことが難しくなることがあります。

1日1.2Lというまとまった量を、一定のペースで継続的に補給するという目的において、「風味による飽和」が生じてしまうお茶は、水分補給の効率を下げる要因になることがあります。

[※] 感覚特異的満腹感(Sensory-Specific Satiety / SSS)

カロリーや糖分が含まれている商品もある

市販されているお茶の一部には、飲みやすさを重視して糖分が添加されているものがあります。特に、ペットボトル入りの紅茶やフルーツの風味がついたフレーバーティーなどは、思いのほか多くの糖分を含んでいるケースが少なくありません。

これらを日常の水分補給として1日1.2Lも飲むと、カロリーや糖分の過剰摂取につながる可能性があります。本来、健康を維持するために行う水分補給が、かえって体への負担となってしまっては本末転倒です。糖分が添加されているお茶は、飲み方によってはこうした弊害をもたらすこともあるため、毎日の水分補給という目的においては注意が必要です。

カフェインが多く含まれるお茶

それでは、カフェインが多く含まれるお茶にはどのような種類があるのでしょうか。代表的なものに、以下の3つが挙げられます。

緑茶

緑茶とは、生の状態の茶葉を発酵させずにつくられたお茶のこと。煎茶(せんちゃ)、番茶、ほうじ茶などのさまざまなお茶をまとめて緑茶と呼びます。中でも、日本人が日常的に飲んでいるのが煎茶です。コンビニやスーパーでも様々な商品が販売されており、日常的に飲んでいるという人も多いでしょう。

一般的に、煎茶のカフェイン含有量はコーヒーの約1/3と言われています。特に新芽に近いほどカフェインの量は多くなり、玉露入りの緑茶や高級緑茶にはより多くのカフェインが含まれています。

豊かな香りや味わいを楽しめるため人気のある緑茶ですが、カフェインの摂りすぎには気をつけて飲みましょう。

ウーロン茶

茶葉をある程度まで発酵させてから加熱してつくるウーロン茶。緑茶と原料が一緒なこともあり、ウーロン茶にもコーヒーの1/3程度のカフェインが含まれています。水分補給としてウーロン茶を飲む場合は、カフェインの過剰摂取とならないように気を付ける必要があるでしょう。

また、子どもの場合、大人以上にカフェインが強く作用してしまうことも考えられるので、水分補給にはウーロン茶以外のノンカフェインの飲み物を選ぶと安心です。

紅茶

茶葉を一度乾燥させて完全発酵させたのち、再び乾燥させてつくる紅茶。ペットボトル入りの紅茶も数多くの種類が販売されており、幅広い人々が日常的に飲むようになっています。

農林水産省のデータによれば、紅茶は、煎茶やウーロン茶の約1.5倍のカフェインを含んでいるとされています。また、ペットボトル入りの紅茶の中にはカフェインだけでなく糖分を多く含むものも多いため、よく購入する方はカロリーの摂りすぎにも注意しましょう。

水分補給におすすめのノンカフェインのお茶

お茶の種類によっては、カフェインが含まれていないものもあります。「お茶で水分補給をしたいけれど、カフェインは気になる」という方に、おすすめのお茶を5つご紹介します。

麦茶

独特の香ばしい香りや風味を楽しめる麦茶。緑茶や紅茶とは異なり、大麦を原料としているため、カフェインが含まれていません。カフェインの利尿作用や覚醒作用を気にせずに水分補給をしたい人には、ぴったりの飲み物と言えるでしょう。

ただし、麦茶は穀類を原料にしているため、緑茶などと比べて傷みやすいと言われています。家庭で麦茶を作っている場合は、冷蔵庫で保管し早めに飲み切るようにしましょう。

ルイボスティー

南アフリカ共和国の一部で採取できる「ルイボス」という植物を使ったルイボスティーも、ノンカフェインのお茶。麦茶とは違ったルイボス特有の風味も味わえることから、いつもと違ったお茶の味を楽しみながら水分補給をすることができます。ペットボトル入りのルイボスティーも販売されていますが、スーパーなどでティーバッグも購入できるので、家庭で手軽に淹れることも可能です。

黒豆茶

黒豆茶もまた、カフェインを一切含んでいない飲み物の一つです。そのため、利尿作用による水分の排出を心配する必要がなく、水分補給を行える点は大きな魅力と言えます。

焙煎された黒大豆が生み出す豊かな香ばしさと、ほのかな甘みが感じられる風味は、日常の喉を潤す一杯として、食事やくつろぎの時間に心地よい変化を添えてくれます。水分補給の基本は水が理想ですが、毎日1.2Lを飲み続けるには相応の工夫も必要でしょう。時にはこの味わい深い一杯を織り交ぜることで、水分摂取の習慣をより楽しく、持続可能なものにしていけるはずです。

ハトムギ茶

ハトムギ茶もノンカフェインのお茶ですので、カフェインによる利尿作用を心配する必要はありません。純粋な水分補給の手段として、朝の目覚めから就寝前まで、時間帯を問わず重宝します。

イネ科の「ハトムギ」を焙煎して作られるこのお茶は、麦茶のような親しみやすさを持ちながらも、より透き通るような軽やかな後味が魅力です。穀物特有のクセが抑えられた素直な味わいは毎日飲み続けても飽きにくく、和洋を問わずあらゆる食事のシーンに自然に馴染みます。渇いた喉を潤したい時に、まるで水のような感覚でさらりと取り入れられる、おすすめのお茶の一つです。

コーン茶

コーン茶もカフェインを一切含んでいません。そのため、日中はもちろん、就寝前のひとときでも、時間を気にせず楽しめるのが魅力です。また、焙煎されたトウモロコシの香ばしさと、素材本来の優しい甘みが感じられる風味は、食事の際だけでなく、リラックスタイムの飲み物としてもよく馴染みます。さらに、コーン茶は鉄分を多く含むため、日々の栄養バランスを意識したい方にも適した選択肢となります。

すっきりとした後味は毎日飲み続けても飽きにくく、無理のない水分補給習慣として、生活の中に定着させることができるでしょう。

正しい水分補給の方法とは?

ここまでお茶に含まれるカフェインについて詳しく説明してきましたが、水分補給時にはカフェインの量以外にもおさえておきたいポイントがあります。

体内の水分バランスを常に良好な状態に保つために、正しい水分補給の方法についても知っておきましょう。

入浴後や起床後に水分を摂る

入浴中や就寝中は通常よりも多く汗をかきます。入浴後や起床後には積極的に水分補給をするようにしましょう。また「お風呂上がりにビールを飲むのが好き」という人もいますが、アルコールは摂取した量以上に尿が排出される場合もあり、水分補給には適さないので気を付けましょう。

水分補給用の飲み物は常温がおすすめ

水分補給用の飲み物は常温で摂取するのがおすすめです。とくに気温が高い日は、冷蔵庫で冷やした飲み物が好まれがちですが、冷たいものを飲みすぎると体を冷やす原因になるだけでなく、急激な温度変化で胃に負担を与えかねません。胃けいれんや消化不良といったトラブルを避けるためにも、なるべく常温の飲料水を摂取しましょう。

温度は人によって胃に刺激を与え、胃痙攣などを起こすこともありますので、基本的には季節に関係なく 「常温」が理想的です。

引用:「飲み水は常温が理想」キリン アルカリイオンの水

最近はコンビニやスーパーでも常温の飲料が販売されているので、外出先で飲み物を買う際には利用してみるとよいでしょう。

のどが渇く前に水分補給をおこなう

仕事や運動などに集中していたり、一息つく余裕がないほど忙しいときは、つい水分補給を忘れてしまいがち。体内の水分量が不足すれば、脱水や熱中症の危険性が高くなってしまいます。

厚生労働省によると、体内の水分量の5%が失われると脱水症状や熱中症の症状が現れるとされています。さらに脱水状態が悪化すると、場合によっては命に関わる危険性があるため、すみやかに水分補給をすることが大切です。のどが渇いたと感じたときは、すでにそれなりの水分を失っている可能性があるので、なるべく早めに水分を補うようにしましょう。

また、高齢者や子どもは、のどが渇いたことを感じにくかったり、水分が必要だということをうまくアピールできない場合があります。自分自身でこまめに水分補給ができるのであればよいですが、人によっては周囲の声かけや配慮が必要になることも知っておきましょう。

夏場や発汗時は塩分の補給も忘れずに

夏場や運動中など、たくさん汗をかくシーンでは、水分と同時に塩分(ナトリウム)も多く失います。

このような状態で水分だけを補給すると、血液中のナトリウムの濃度が下がり、「これ以上水を摂るな」という指令が脳から送られます。結果的に、必要としている水分を補えず、脱水状態が続いてしまう可能性があるのです。汗を大量にかいているときは水分と一緒に塩分も忘れずに摂るようにしましょう。

水分と塩分を効率的に補給するなら、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。ただし、どちらも飲みすぎると糖分や塩分の過剰摂取になりかねないので、あくまで汗をかいているタイミングや、軽度から中等度の脱水状態のときに活用するようにしましょう。

まとめ

ここでは、お茶で水分補給をする際に注意が必要な理由や、お茶の種類ごとのカフェイン、適切な水分補給の方法について説明しました。この記事の内容を参考にして、水分補給に適した飲料や飲み方を考えることで、理想的な水分バランスを維持できるようにしておきましょう。


- 監修者のご紹介 -

参考文献

「健康のため水を飲もう講座」厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000506520.pdf

「カフェインの過剰摂取について」農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html

「自発的脱水とは?」ポカリスエット公式サイト 大塚製薬

https://pocarisweat.jp/hydration/voluntary-dehydration/

「どんな時に飲めばよいですか?」経口補水液オーエスワン(OS-1)大塚製薬工場

https://www.os-1.jp/faq/15/

「健康のため水を飲もう」推進委員会「健康のため水を飲もう講座」

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000205776.pdf

日本貧血改善協会「お茶と鉄分吸収の関係を最新研究で解明!タンニンの誤解と正しい知識」

https://japan-anemia-association.or.jp/tannin-2996/

PubMed「P B Disler et al.|The effect of tea on iron absorption」

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1168162/

SSIB「Ingestive Classics Barbara Rolls and Sensory Specific Satiety and Variety」

https://www.ssib.org/web/classic24.php

SSIB「「B J Rolls et al.|Sensory specific satiety in man」

https://www.ssib.org/web/classics/Rolls%20Sensory%20specific%20satiety%20in%20man.pdf

ティーライフ株式会社「カフェインはどのくらい摂っていいの?ノンカフェインおすすめのお茶」

https://www.tealife.co.jp/user_data/tealifefan/column/non-caffein

伊藤園「機能性表示食品 ハトムギ茶 PET 500ml」

https://www.itoen.jp/products/48190/

巣鴨のお茶屋さん山年園「韓国で人気のコーン茶(とうもろこし茶)のカフェインや副作用|妊娠中でも飲める?」

https://www.e-cha.co.jp/contents/corn-tea/