海洋深層水に塩分は含まれている?脱塩方法、海洋深層水の「塩」について

海洋深層水は、飲料水のほか、調味料や化粧品などにも用いられるようになっています。海洋深層水には元々塩分が含まれますが、加工される際には塩分が除去されていることが多いです。

  • 海洋深層水はどうやって塩分を除去するの?
  • 海洋深層水の「塩」はどのように使われている?

詳しく見ていきます。

海洋深層水の塩分

海洋深層水とは、一般的に水深200m以深の海水のことを言います。

海水というと、塩分の含まれた塩辛い水を思い浮かべる方も多いと思います。海洋深層水も海水ですから、当然塩分が含まれています。海水の平均的な塩分濃度は3.4%と言われており、海洋深層水もこのくらいの濃度のことが多いです。

また、表層水の塩分濃度が地形や気候によって変動しやすいのに対し、これらの影響を受けにくい海洋深層水の塩分濃度は一年を通して変動しにくいとも言われています。

海洋深層水から塩分を除去する方法

海洋深層水には塩分が含まれていますから、そのまま飲用水として利用することはできません。飲料水や調味料、酒類、化粧品などに加工する際には、脱塩処理が行われます。

海洋深層水の脱塩処理として、古くは蒸留法やろ過法が用いられていたと言われますが、最近では逆浸透膜法や電気透析法が多くなっています。

逆浸透膜法

逆浸透膜法には、水は通すものの、水に溶けている物質は通さないという性質を持った半透膜が使われます。海洋深層水と淡水を半透膜で仕切ると、浸透圧によって淡水が海洋深層水側に移動します。

このとき海洋深層水側に浸透圧以上の強い圧力をかけると、海洋深層水中の水だけが淡水側に移動し、脱塩水と濃縮水とが出来上がります。

電気透析法

陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に配置し、その両端に配置した電極に電流を通すと、イオンが濃縮された濃縮室と、脱塩された脱塩室とが交互に出来上がります。

この方法では、脱塩水・塩分だけを濃縮した水・塩分を除いたミネラル分が濃縮された水の3つが作られます。

<参考>

「【知っ得!?海洋深層水】その5 海洋深層水の脱塩について」

入善町 https://www.town.nyuzen.toyama.jp/shinsousui/shinsosui/kaiyo/005.html

海洋深層水から作られた塩

脱塩された海洋深層水はさまざまな製品として加工されていると述べましたが、同様に海洋深層水から作られた塩も注目されるようになっています。

低温で安定している、無機栄養塩類が豊富に含まれる、清浄性が高いといった海洋深層水の特性を活かした塩づくりが取水施設のある地域で行われています。素材本来の旨みや成分を大切にするため、太陽の光と風の力でじっくりと結晶化させた天日塩や、平釜でじっくりと煮つめた平釜塩など、昔ながらの製法で作られた塩も多いようです。

海洋深層水から作られた塩はまろやかな塩味が特徴とも言われており、野菜や魚、肉などさまざまな食材の旨みを引き立ててくれそうです。

<参考>

「室戸海洋深層水利用企業・商品一覧 調味料」

高知県工業振興課海洋深層水推進室 https://www.pref.kochi.lg.jp/shinsosui/company/c_season.html

まとめ

それでは最後に、海洋深層水の塩分についてまとめておきます。

  • 海洋深層水には約3.4%前後の塩分が含まれているが、飲料水などに加工される際には脱塩される
  • 海洋深層水から塩分を取り除く方法としては、逆浸透膜法、電気透析法などがある
  • 海洋深層水から作られる塩も注目を集めるようになっている

<参考文献>

高知県工業振興課海洋深層水推進室 https://www.pref.kochi.lg.jp/shinsosui/

公益財団法人塩事業センター 塩百科 https://www.shiojigyo.com/siohyakka/

入善町 https://www.town.nyuzen.toyama.jp/shinsosui/index.html